5月17日

“励まし上手”でハッピーに

夫や子ども、親友など大事な人が落ちこんでいたら、どうやって励ましますか?「励ましたつもりが、相手を落ち込ませてしまった」、逆に「励ましの言葉でよけいにイライラした」、そんな体験、誰にも少なからずあるはず。一体どうすればよいのか?番組では、スクールカウンセラー、臨床心理士、被災者ケアの達人、3人の「励ましのプロフェッショナル」が実践する、励まし上手になるためのポイントを紹介しました。また、家族の「励ましのひと言」によって人生のピンチから救われたという女性も登場。あなたも励まし術を学んで、大切な人をハッピーにしてみませんか?

励ましの極意(1)聞き役に徹する

落ちこんだ人を励ますために最初にすべきことは「聞き役に徹する」。なんだ簡単!と思いがちですが、実は家族を励ます場合は意外と難しいんです。東京臨床心理士会理事の吉田章子さんによると、「家族は一緒に過ごす時間が長いので会話パターンや関係性が出来上がっていて、それが聞き役に徹することを妨げがち」とのこと。
では、上手に聞き役に徹するにはどうすればよいか?筑波大学大学院教授で臨床心理士の沢宮容子さんに、相手が話しやすくなる最初のアプローチのポイントを教えていただきました。

聞き上手の声がけ(1)「味方だよ」

→落ちこんでいる人は「この人に話していいのかな」と感じがち。「分かってくれるかな」「逆に傷つけられないかな」と不安なのです。
そこで「友達なんだから」など、親しい間柄であることを再確認できるような言葉をかけてあげることで、その不安を取り除くのです。

聞き上手の声がけ(2)「負担じゃないよ」

→落ちこんでいる人は自分の話を聞いてもらうことや相談にのってもらうことが相手の負担になっているのでは?と考えがち。そこで「話を聞かせてくれるとうれしい」など自分の希望として話を聞きたいという声がけで遠慮を取り除きます。またこのとき、「いつでもいいから」と話すタイミングをゆだねる言葉を添えると、本人の負担が減ります。

励ましの極意(2)「当然だよ」「出来てることを褒める」

東北大学大学院准教授でレスキュー隊員や震災被災者のケアにも携わる若島孔文さんに、励ましのテクニックを教えていただきました。

「当然だよ」

そもそも落ちこんでいる人は「こんなことで落ちこんで自分はダメだ」など落ちこんでいること自体に引け目を感じがちです。
そこで、「その状況なら落ちこんで当然だよ」と言ってあげることで、その引け目を取り除きます。

「出来てることを褒める」

落ちこんでいる人は自信を失いがち。そこで、落ちこむ原因に対しての対策がとれていることや、すでに得られている成果を褒めることで自信を取り戻させます。
例えば、財布を失くした人に対して「すぐに警察やカード会社に届けをだすとか対策はきちんとやれてるじゃない」など、失敗はしたけれども、出来ていることもあることを指摘するのです。

励ましの極意(3)「捉えなおし」

カウンセラーとして30年の活動歴をもつ沢宮容子さんが実践する励ましのテクニック「捉えなおし」をご紹介しました。

「捉えなおし」

落ちこんでいる人は視野が狭くなりがち。元気なときなら気づけることでも気づけなくなっています。
そこで、本人が落ちこむ原因に対して抱く思いとは別の角度からの視点を提案することで、出来事への認識を「捉えなおし」ます。

沢宮さんがカウンセリングで実践した事例

●落ちこんだ人
育児に追われる女性。つらいのに夫が全く手伝ってくれず将来への不安がある。

●落ちこむ原因に対する思い
「夫婦だから私がつらいのに気づいて当然」
「なのに気づかないから夫は思いやりがない」

●沢宮さんが提案した捉えなおし
夫婦だから私がつらいのに気づいて当然→「言わないと伝わらないかもしれない」
なのに気づかないから夫は思いやりがない→「気づけば思いやりを見せてくれるかも」

●結果
育児のつらさなど気持ちを夫に伝えたところ、夫は手伝ってくれるようになった。
また夫から「つらさに気づかなかった。これからは何でも言って欲しい」と言われた。

ゲスト:東貴博さん、木佐彩子さん
リポーター:佐々木彩アナウンサー