6月14日

不便のススメ

リモコン、スマホに食洗器。お掃除は円盤型マシーンが。
気がつけばどんどん便利になっていく私たちの暮らし。
でも、「私、便利過ぎてダメになってるかも?」ということありませんか?
実は今、不便だからこそ得られるメリット「不便益(ふべんえき)」に注目が集まっています。
不便で漢字力がアップできる「不便なワープロ」や旅をもっと楽しくする「不便な地図」が開発されたり、不便な暮らしには驚きのダイエット効果があることがわかってきました。
さらに、不便を介護・リハビリに取り入れたデイサービスも登場。
暮らしをもっとワクワク楽しいものにできる、不便でお得な情報満載でお届けしました。

不便なワープロで漢字力アップ!

あえて間違った漢字に変換されちゃう「不便なワープロ」。
間違いに気づいて正しい漢字に修正するまで保存できないという仕組みで、とっても不便。
開発した中国人の魏さんいわく「間違った漢字を正しい漢字に修正する過程で、正しい漢字の形の記憶が強化される」という効果があるそうなんです。
魏さんが中国人留学生を対象に行った調査では、手書きで練習した人と不便なワープロで練習した人に同じ漢字書き取りテストを受けさせた結果、不便なワープロの方が約2倍も点数が高いという結果に。

不便なワープロの開発者:魏建寧(ぎけんねい)さん

不便な暮らしでダイエット!

暮らしの中にもダイエットのチャンスが!

家事の動作をそれぞれ見ていくと、意外とカロリー消費につながるものがあるんです。

エネルギー代謝の研究者:国立健康・栄養研究所 栄養代謝研究部 田中茂穂(たなかしげほ)さん
国立健康・栄養研究所が公表しているMets表:http://www.nibiohn.go.jp/files/2011mets.pdf
Metsからkcalへの換算方法:Mets(メッツ)の数字に、体重(kg)と運動時間(h)をかけるとkcal(カロリー)になります。

不便でダイエットチャレンジ!

不便な暮らしで実際にどのくらいダイエットできるのか。
主婦の方4人に協力いただき、3日間4つの不便なことを取り入れた暮らしをしていただきました。

  1. リモコンをテレビの横に固定していただきました。チャンネルを変えるときは、毎回歩いてテレビまで行かなければなりません。
  2. 食洗器を禁止して、食器はすべて手で洗っていただきました。
  3. 掃除機を禁止して、掃除は雑巾がけをしていただきました。
  4. 車でお買い物に行くのを禁止して、毎日歩いて買い物していただきました。

この4つの不便なことを取り入れていただいた結果、4人全員のカロリー消費量がふだんよりも1日あたり50キロカロリーから200キロカロリーほど増加しました。

不便な地図で楽しい町歩き!

立命館大学の仲谷善雄教授が開発した、自分の周囲半径100メートルが隠れる、不便な地図アプリ。
これを使うと自分の周りが全然見えなくなるので、目的地につくまでに、地元の人に話を聞いたり、周囲に目をこらして手がかりを見つけようとしたり、便利な地図アプリでは見落としがちな、旅の楽しみ方を再発見できるというメリットが。
実際に佐々木アナウンサーが不便な地図を使って東京谷中の町歩きを楽しみました。

不便な地図の開発者:立命館大学教授 仲谷善雄(なかたによしお)さん

不便な介護で生き生き元気!

不便は介護・リハビリ分野にも取り入れられているんです。
不便を取り入れているデイサービスでは、階段の手すりをロープにして不安定にしています。
こうすることで、手に頼らずにしっかり脚を使うことを意識させ、リハビリ効果を高めようという狙いです。
それ以外にも、手首や足腰のリハビリになるため、荷物入れはロッカーの代わりにあえて不便なタンスにしています。
さらに、昼食後は利用者全員の食器の中から、利用者自身が自分のものを見つけ出して
片づけなければならず、とてもめんどくさくて不便。
実はこれも、自分の食器の特徴を覚えておかなければならないため、認知機能を強化しようというのが目的です。

不便を取り入れているデイサービス:夢のみずうみ村 浦安デイサービスセンター

専門家ゲスト:川上浩司さん(京都大学デザイン学ユニット特定教授)
ゲスト:藤井隆さん、YOUさん
リポーター:佐々木彩アナウンサー