11月29日

すべて性ホルモンのせいだった!~男性ホルモン編~

シリーズ「性ホルモン」の2回目。今回は、男性はもちろん女性も知っておくべき「男性ホルモン」について特集しました。男性ホルモンが減少すると、頭痛や不眠、イライラ、メタボ、性欲の低下など、さまざまな症状が現れます。番組では、4年ほど前から体の不調に悩む52歳の男性に密着。うつ病との違いは?男性の更年期症状は何科?治療法は?日常生活でできることは?など、さまざまな疑問にお答えしました。

男性ホルモンとは

代表的な男性ホルモンが「テストステロン」です。胎児期に母体からたくさんのテストステロンを浴びることで男性器ができます。また、思春期にもたくさん分泌され、ひげが生えるなど、大人の男性の体へと変化していきます。男性ホルモンには骨や筋肉・血液・精子をつくる働きや、やる気・判断力を高めたり、自律神経を整えたりする働きがあり、最近では、メタボ・動脈硬化・高血圧などを予防する働きが注目されています。男性に比べると微量ですが、女性の体内にもテストステロンがあり、骨などを作る働きや精神を安定させる役割を果たしています。

男性ホルモンは社会性ホルモン

男性ホルモンは年齢とともに分泌量が減りますが、大きなストレスを受けると急激に減少し、更年期症状が現れやすくなります。特に40代を過ぎ、勤め先でのストレスや家庭での悩み事が増えると要注意です。男性ホルモンはストレスなど精神的な要素に左右されやすいため、「社会性ホルモン」と呼ばれています。

男性更年期症状 自己チェック

男性更年期障害の診察・治療は、泌尿器科や男性更年期専門外来です。
「男性更年期障害のチェックリスト」の質問は17あり、それぞれ5段階評価で採点します。
症状がない場合は1点、症状が軽い場合は2点、症状がそれなりにある場合は3点、症状が重い場合は4点、症状が非常に重い場合は5点です。
合計点数が50点以上あれば「重度」になり、泌尿器科の受診が勧められます。
あくまでも目安ですので、気になる症状があれば泌尿器科に相談してください。
なお、男性更年期障害の診療を行っていない泌尿器科もありますので、事前にホームページなどで確認することをおすすめします。

(1)総合的に調子が思わしくない
(2)関節や筋肉に痛みがある
(3)突然汗が出るなど、ひどい発汗がある
(4)寝つきが悪いなど、睡眠に悩みがある
(5)よく眠くなる
(6)イライラする
(7)神経質になった
(8)不安感がある
(9)疲れやすくなった
(10)筋力が低下した
(11)憂うつな気分になる
(12)「人生のピークはすぎた」と感じる
(13)燃え尽きたと感じる
(14)ヒゲの伸びが遅くなった
(15)性的能力が衰えた
(16)朝立ちの回数が減った
(17)性欲が低下した

男性更年期障害の治療法

男性ホルモン補充療法と漢方薬による治療があります。症状が重い場合は、テストステロンの注射を行って、男性ホルモンを補充します。月に1~2回程度で、3か月ごとに効果があるかどうかをみます。治療期間の目安は1年です。原則、40歳以上の男性が対象です。副作用として、多血症を引き起こす可能性があるため、定期的に血液検査を行う必要があります。また、前立腺疾患が悪化する可能性もあります。前立腺がんの既往歴や疑いがある人、重度の肝機能障害や腎機能障害がある人などは、ホルモン補充療法は受けられません。

男性更年期障害の診療を行っている医療機関

日本Men’s Health医学会のホームページに掲載されています。「診療の内容」欄に、「男性更年期障害」や「LOH症候群」と書かれています。ただし、すべての医療機関を網羅しているわけではありません。

ホームページ:http://www.mens-health.jp/clinic

男性ホルモンアップ大作戦

日常生活では、食事・睡眠・運動が大切です。
食べ物では、ジオスゲニンを含む「とろろ」、アリシンを含む「たまねぎ」や「にんにく」、亜鉛を含む「かき」や「レバー」などが、テストステロンを増やす効果があるとされています。
運動はサッカーや野球など、人と競争したり協力したりする「チームプレー」のスポーツが効果的です。

NPO法人「ちぇぶら」

更年期を迎える女性はもちろん、男性や夫婦が健康的に日常生活を送れるよう、更年期の知識と対策を伝えているNPOです。

ホームページ:https://www.chebura.com/お問い合わせ/

専門家ゲスト:辻村晃さん(順天堂大学医学部教授)
ゲスト:中山秀征さん、生田智子さん
リポーター:有働由美子アナウンサー