12月13日

骨 驚きのパワーとケア術

いま40代女性の30人に1人、50代女性ではなんと4割が骨粗しょう症のリスクを抱えていると言われています。その原因として最近注目されているのがビタミンD不足。ビタミンDは、紫外線をあびると体内で作られますが、美白ブームで日焼け対策が当たり前になったこともあり、若い女性を中心に不足しているんです。さらに最新の研究で、骨が弱ると全身に悪影響を及ぼすことも分かってきました。全身の老化が一気に加速したり、糖尿病や動脈硬化、認知機能の低下につながったり。ひとつのカギとされるのが、骨から分泌される「骨ホルモン」の存在。骨を丈夫にして骨ホルモンの分泌を促せば、健康や美容への効果が期待できそうです。番組では驚きの骨パワーと、骨を丈夫にするための方法をご紹介しました。

20代で骨粗しょう症 今女性の骨が危ない!

骨粗しょう症の原因には、遺伝やダイエット、運動不足など複数あると言われていますが、その中で最近注目が集まっているのが、ビタミンD不足です。
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助け、さらに、骨に吸着する働きもします。つまりビタミンDがないと、カルシウムをどんなに摂取しても骨になることはできないのです。
そんな大切な働きをするビタミンDですが、女性の血中のビタミンD量を測定してみると、6割近くの女性がビタミンD不足。20代では8割が不足している状態なんです。

取材協力:伊木雅之さん(近畿大学医学部教授)、茶木修さん(横浜労災病院産婦人科部長)

ビタミンD不足の原因の一つに考えられるのが、現代人が紫外線に当たらなくなったこと。ビタミンDは皮膚にある脂質の一種が紫外線に当たることで作り出されるため、極端に紫外線を避ける生活を続けると、ビタミンD不足に陥る可能性があるんです。

取材協力:伊木雅之さん(近畿大学医学部教授)

ビタミンD不足にならないためには?

新発見!骨のための日光浴時間

ビタミンDの生成のためにはどのくらい日に当たる必要があるのでしょうか?
昨年、オゾンホールの研究者によって、全国10か所の地点で、必要なビタミンDを生成するための日光浴の時間が発表されました。
それによると、8月上旬の正午ころ、北海道や関東では5分、沖縄では4分間日に当たるだけで十分なビタミンDがつくられます。一方、12月中旬になると、沖縄では30分、関東では65分、北海道では、300分日に当たらなければ必要量が作り出せないことが分かったんです。

※詳しいデータについては、国立環境研究所 地球環境研究センターのホームページをご覧ください。
ホームページ:http://db.cger.nies.go.jp/dataset/uv_vitaminD/ja/index.html
このページのビタミンD生成・紅斑紫外線照射時間(気候値)から見ることができます。

取材協力:中島英彰さん(国立環境研究所・主席研究員)

ビタミンD 食事でとるには

地域によっては、冬場は積極的に紫外線を浴びても、必要なビタミンDを作り出すことは難しい。そこで、食事やサプリメントで積極的にビタミンDを補給することを心がけることが大切なんです。

【ビタミンDのための1日の摂取量】
さけ 2分の1切れ(50グラム)
いわし 1尾(50グラム)
さんま 1尾(100グラム)
きくらげ(乾) 20グラム

サプリメントの場合は【600~800IU】が推奨されている1日の摂取量です。
過剰に摂取すると、腎機能の低下などが起こる可能性もあります。

取材協力:津川尚子さん(大阪樟蔭女子大学・教授)

驚きの骨パワー

骨は健康や美容に深く関係していた

最新研究で、骨からさまざまな物質が分泌され、ほかの臓器に働きかけていることが分かってきました。例えば、骨の90%以上を占める「骨細胞」は全身の老化に関係していたり、骨から出るホルモン「オステオカルシン」は、脂肪を減らしたり、糖尿病のリスクを下げるということが、分かってきました。

取材協力:佐藤真理さん(北海道大学大学院 准教授)、平田雅人さん(福岡歯科大学客員教授)

骨ホルモン 必要な骨ケアは?

全身の健康や美と大きく関わっている骨。その恩恵を受けるためには、骨のケアが欠かせません。例えば、骨ホルモン「オステオカルシン」は、階段の上り下りなど、骨に重力がかかる運動や、ビタミンDをしっかり補給することで、しっかりと分泌されるようになるそうです。

親知らずが前歯に!? 最新治療 “歯の銀行”

骨と同じくカルシウムを主成分とする歯。その新しい治療法をご紹介しました。
親知らずや矯正でぬいた歯を冷凍保存して、ほかの歯で治療が必要になったときに移植するという方法です。広島大学のベンチャー企業が運営する「歯の銀行」に、提携する全国の歯科医から抜いた歯が送られ、特殊な冷凍技術によって保存されます。歯の表面にある歯根膜を生きたまま保存できるため、将来移植したあとも、かみ心地を取り戻せると言います。
ただし虫歯や歯槽膿漏の歯は、保存できません。また保険が適用されていないため、費用は自己負担となります。

「歯の銀行」と提携している歯科医院、料金などについては下記のホームページをご覧ください。
ホームページ:http://www.teethbank.jp/index.html

取材協力:羽田裕二さん(ゆとり歯科医院院長)

専門家ゲスト:金沢一平さん(島根大学医学部 講師)、河田俊嗣さん(神奈川歯科大学 教授)
ゲスト:益若つばささん、浜島直子さん
VTRゲスト:茶木修さん(横浜労災病院産婦人科部長)、伊木雅之さん(近畿大学医学部学部長)、中島英彰さん(国立環境研究所 主席研究員)、佐藤真理さん(北海道大学大学院 准教授)、羽田裕二さん(ゆとり歯科医院院長)
リポーター:佐々木彩アナウンサー