1月24日

シリーズ発達障害 読み書き計算が苦手・・・ どう向き合う?学習障害

シリーズでお伝えしている「発達障害」。今回のテーマはその一つ、「学習障害(LD)」です。
知的な遅れはないのに、「読む・書く・計算する」など特定の分野に著しい困難がある障害で、文部科学省の調査によると、小中学生の4.5%。約20人に1人にその可能性があるといいます。
番組では、学習障害の当事者が抱える悩みに向き合い、読み書きできないメカニズムの最新研究や、学校などで始まっている新たな取り組みなどを通して、まわりの人たちに何ができるのかを考えました。

学習障害とは

学習障害は、生まれつきの脳の特性であり、「読む」「書く」「計算する」ことなどの特定の分野だけ極端に困難であることをいいます。その特性には個人差があり、読み書きが苦手な人、書くことと計算することが苦手な人など、さまざまです。会話でコミュニケーションをとることや、特定の分野で得意なことがあると、本人や周囲も気づきにくく、誤解が生じやすい障害だと言われています。そのため「努力すれば出来る」と学習することを強いられて、本人を追い詰めてしまい不登校やうつ病などの2次障害につながってしまうリスクがあります。

ディスレクシアとは

学習障害のなかで、特に「読み」「書き」に著しい困難があることを、ディスレクシアと言います。文字を見たときに、その文字と音を結びつける力が弱いため、読むときに思い出す作業が必要になり、時間がかかってしまったり、音を覚えていないことで間違いが多くなったりします。そのため、授業についていけなくなり、読むことへの苦手感が高まってしまう場合が多いと言います。国立成育医療研究センターのディスレクシア外来の医師、小枝達也さんは「その子にあったやりかたで、練習をすることが大切」だと話していました。

読み書きが苦手な人への支援

読み書きが苦手な人の特徴は、人によりさまざまです。そのため、ひとりひとりに対応することが大切です。東京・世田谷区立烏山小学校の特別支援教室では、1行分だけ隙間が空いたカバーを使って教科書を読んだり、文字と音を結びつけるアプリの活用、漢字を部首ごとに組み合わせる方法など、さまざまな工夫をこらしていました。

授業でタブレット活用

東京・渋谷区では、昨年9月からすべての公立小・中学校で、1人1台タブレット端末を配布し、子どもたち自身が自分に合った学習方法を選べるようになりました。
渋谷区西原小学校の授業の中で、タブレットを活用している様子を紹介しました。

ユニバーサルデザイン書体

誰にとっても読みやすいことを目指して作られた「ユニバーサルデザイン書体」。奈良県教育委員会が開いた読みやすいプリントを作るための勉強会の様子や、自治体の広報誌やお菓子のパッケージなどにユニバーサルデザイン書体が使われていることを紹介しました。

音声読みあげ機能つき眼鏡

文字を読むことが苦手な人を支援する新たな技術の開発も進んでいます。
音声読みあげ機能つきの眼鏡「OTON GLASS(オトングラス)」について、ご紹介しました。

音読してくれるデジタル教科書

音で読みあげてくれるデジタル教科書「マルチメディアデイジー教科書」は、「日本障害者リハビリテーション協会」が作成したもので、読みづらさなどを抱える人は、協会に申し込みすれば無料でダウンロードできます。
また、学校を通して申し込むこともできるので、ご相談ください。

(公財)日本障害者リハビリテーション協会 情報センター

電話:03-5273-0796(平日午前9時~午後5時)
ファックス:03-5273-0615
メール:daisy_c@dinf.ne.jp
ホームページ:http://www.dinf.ne.jp/doc/daisy/

専門家ゲスト:竹田契一さん(大阪医科大学LDセンター顧問)、南雲明彦さん(明蓬館高等学校 共育コーディネーター)
ゲスト:前川泰之さん、久保田麿希さん
リポーター:瀬田宙大アナウンサー