6月3日

あなたも危ない!? “隠れ脂肪肝”

肝臓に中性脂肪がたまり、フォアグラ状態になる脂肪肝。
実は、お酒を飲まない人でも、血液検査に異常のない人でも、脂肪肝になっている可能性があります。いわば“隠れ脂肪肝”。
番組では、どんな人がリスクが高いのかをお伝えするとともに、脂肪肝と全身の病気との関係、そして、脂肪肝を改善する方法などを紹介しました。

“脂肪肝” リスクチェック

脂肪肝かどうかは血液検査ではわからず、エコー検査や最新機器の「フィブロスキャン」で検査すればわかります。
番組では、脂肪肝かどうかを調べるリスクチェックを紹介しました。
全部で7問。合計点が5点以下だとリスク低、6点・7点はリスク中、8点以上はリスク高となります。(監修:武蔵野赤十字病院 泉並木院長)

第1問 夜食を食べますか?(※寝る前2時間以内の食事も含みます)

A.ほぼ毎日(3点) B.ときどき(2点) C.食べない(0点)

第2問 通勤や買い物などの移動に車を使いますか?

A.ほとんど(2点) B.ときどき(1点) C.使わない(0点)

第3問 ジュースなどの甘い飲み物を飲みますか?(※砂糖入りのコーヒーなども含みます)

A.ほぼ毎日(3点) B.ときどき(2点) C.ほとんど飲まない(0点)

第4問 20歳と比べて10キロ以上太りましたか?(※30歳未満の人は最近太りましたか?)

A.太った(2点) B.太っていない(0点)

第5問 たんぱく質を多く含む食品(肉や魚、卵、豆製品、乳製品など)を食べていますか?

A.ほとんど食べない(2点) B.ときどき(1点) C.ほぼ毎日(0点)

第6問 平均睡眠時間は?

A.6時間未満(1点) B.6時間以上(0点)

第7問 多量のお酒を飲む頻度は?(※日本酒なら3合、ビールなら1,500ミリリットル、ワインならボトル1本、焼酎なら原液300ミリリットル)

A.ほぼ毎日(8点) B.週3回程度(3点) C.週1回(2点) D.多量には飲まない(0点)

閉経期の女性は要注意!

女性ホルモン 「エストロゲン」の減少が、脂肪肝のリスクと大きく関わっていることを紹介しました。エストロゲンには内臓に中性脂肪をためにくくする働きがあり、閉経前の女性は比較的、脂肪肝になりにくいとされています。
しかし、閉経後、エストロゲンの効果が弱まると、肝臓に中性脂肪が急速に蓄積し、脂肪肝になってしまう恐れがあります。また、肝臓の細胞が「繊維化」し、脂肪肝が「肝硬変」や「肝臓がん」に進行する可能性も高くなります。
脂肪肝の人で、血液検査の血小板の数値が18万/マイクロリットルを下回った場合、線維化が進んでいることが疑われますので、肝臓の専門医を受診することをおすすめします。

脂肪肝は万病のもと

脂肪肝は「肝硬変」や「肝臓がん」だけでなく、全身の病を引き起こすリスクを高めることがわかってきました。
そのひとつが、全身の「がん」です。
去年発表された海外の研究によると、脂肪肝の人はそうでない人に比べ、女性の乳がんのリスクは1.92倍、肺がんは2倍、すい臓がんは2.7倍、胃がんは3.5倍に上がります。そのほかのがんのリスクも高まると報告されています。
また、「脳卒中」や「心筋梗塞」「糖尿病」などのリスクも高め、「認知症」にも関わっていると考えられています。

脂肪肝改善に効果的な食品

大豆たんぱく質

東京大学農学部の佐藤隆一郎教授によると、大豆に含まれるたんぱく質に、脂肪肝を改善する特別な効果があることがわかりました。
大豆を含む食品を食べると、おなかがすいていなくても、「エネルギーが足りない」という伝達物質が肝臓から脳に向けて送られます。
すると、脳は肝臓に「エネルギーを作れ」という指示を出し、肝臓に蓄えられた中性脂肪がエネルギーに変えられるというのです。
佐藤さんによると、1日の摂取量の目安は大豆70グラム。
豆腐なら1丁(300グラム)、納豆なら3パックに相当します。

コーヒー

去年、ヨーロッパで「1日に3杯のコーヒーを飲むと、脂肪肝になるリスクがおよそ1割低下する」と発表されました。
カフェインやほかのいくつかの成分も脂肪肝改善に有効とされています。
ただし、カフェインのとり過ぎは健康を害する恐れもありますので、注意してください。

脂肪肝改善に効果的な運動

スクワット→ウオーキングの順番が効果大

運動療法を研究している久留米大学医学部の川口巧さんによると、スクワットを10回行ったあとに、ウオーキングを10~15分行うのがオススメです。
スクワットで筋肉を収縮させると、肝臓の中性脂肪をエネルギーに変えるスイッチが入ります。
そのあとにウオーキングなどの有酸素運動を行うと、その間、中性脂肪をエネルギーに変える反応が持続すると考えられています。

家の中で行える脂肪肝改善体操

梅雨の時期に家の中で行える、脂肪肝に効果的な体操を紹介しました。
体操は全部で4つありますが、順番はどれからでもかまいません。すべて10回です。

  1. スクワット
  2. 胸の前で腕を組んでおじぎ
    ・・・猫背にならないよう、顔はまっすぐ前を見ます。
  3. タオルを両手で左右に引きながら上下に動かす
    ・・・肩が上がらない人は、前後に動かしてもかまいません。
  4. つま先立ち
    ・・・両足のかかとを上げ下げします。

いすやテーブルに手をかけるなどして、転倒防止に注意してください。

専門家ゲスト:中島淳さん(横浜市立大学医学部教授)、川口巧さん(久留米大学医学部講師)
ゲスト:森口博子さん、光浦靖子さん
リポーター:橋本奈穂子アナウンサー