2月4日

クイズとくもり 動脈硬化・認知症対策に!?「葉酸フル活用術」

胎児の成長に欠かせない栄養素として知られている「葉酸」。実は、老若男女がその恩恵にあずかれることはあまり知られていません。「動脈硬化」、「脳卒中」、「心筋梗塞」、そして「認知症」。加齢とともに発症しやすくなるこれらの病気のリスクを下げると期待されているんです。“葉酸先進地”とも言われる埼玉県坂戸市では、2006年から「葉酸プロジェクト」を開始。町を挙げて「葉酸の摂取向上」に取り組んでいます。市民の健康寿命を延ばそうと始まった、気になる試みの成果は?さらに、葉酸を余すことなく取り入れる料理術&保存法など、知られざる「葉酸パワー」を徹底調査!驚きのそのパワーを紹介しました。

葉酸のその驚きのパワーとは!?

坂戸市では『みんな元気で食べ葉酸』を合言葉に、「葉酸プロジェクト」が進行中。プロジェクトの責任者を務める香川靖雄さん(女子栄養大学副学長)によると、心筋梗塞や脳梗塞、認知症を引き起こすと考えられている「動脈硬化」を予防することで、市民の「健康寿命」を延ばすのが目的なんだそう。「動脈硬化」の原因の1つとされるのが、悪玉アミノ酸「ホモシステイン」。この「ホモシステイン」が体内で増え過ぎると、血管の細胞などを傷つけ、「動脈硬化」のリスクを高めるとみられています。そこで活躍するのが「葉酸」。葉酸は「ホモシステイン」を“善玉アミノ酸”に変え、その働きを抑えてくれるというのです。

※葉酸による脳や骨、血管の病気の予防については現在も研究中です。野菜に含まれる葉酸以外の栄養素なども含めた、総合的な効果の可能性も考えられています

坂戸市で見た!「葉酸プロジェクト」その成果は?

そこで坂戸市では、1日400マイクログラムの葉酸をとるよう呼びかけています。ブロッコリーなら4分の3本分。けっこうな量ですが、皆さんどのように摂取しているのでしょうか?坂戸市にお住まいの岡田さん宅にお邪魔し、その方法を見せていただきました。この日の岡田さんの夕食での葉酸摂取量は591マイクログラム。旬の食材を上手に取り入れ、「葉酸ごはん」を楽しんでいました。さらに、1つの野菜からできるかぎり「葉酸」を取り出す工夫も教えてくれました。それは、野菜の捨ててしまいがちな部分(ブロッコリーの茎など)もすべて使うこと。実は、茎や外葉にも葉酸は含まれているんだそう。こうした工夫の甲斐もあって、3度に渡る坂戸市の調査では、岡田さんの体内のホモシステイン値は回を追うごとに減少。さらに、「葉酸プロジェクト」に参加した市民400人を調べたところ、なんと平均して約17%もホモシステイン値が減少していたのです。

“葉酸たっぷり”ポタージュ

岡田さんに、野菜の捨ててしまいがちな部分を使った、“葉酸たっぷりポタージュ”を教えてもらいました。

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身近にある“葉酸たっぷり食材”その一例を紹介!

スタジオでは、どんな食品に「葉酸」が含まれているのか、その一例を紹介しました。ブロッコリー・小松菜・ほうれんそうなどの「緑色の濃い野菜」やイチゴやマンゴーなどの「フルーツ」、「大豆製品」や「レバー」などにたっぷりと含まれています。中でも「焼きのり」は、100グラムあたりでみるとトップクラスでした。

坂戸市推奨!1日400マイクログラムそのワケは?

厚生労働省によると、推奨される1日の葉酸の摂取量は240マイクログラム。ところが、坂戸市では、1日400マイクログラムの摂取を推奨しています。その理由は、日本人の「葉酸の代謝に関する遺伝子型」にあるんだそう。実は、日本人の6割以上が、葉酸を体内で十分に生かしにくいタイプだというのです。400マイクログラムに設定すれば、より多くの人が、「葉酸」の恩恵にあずかれる可能性が出てくるのです。
ちなみに、遺伝子タイプの割合は、「CC型」37.8%、「CT型」47.5%、「TT型」14.8%。CC型が体内で葉酸を利用できる能力を100とした場合、CTは65、TTは30となります。

※葉酸のサプリメントや、葉酸を添加した加工食品の中には、食事から摂取するものに比べて吸収率の高い葉酸が使われているものがあります。健康障害のリスクを避けるためにも記載された目安量を守り、とりすぎに注意してください。
※ガンなどの治療をされている方は、葉酸の摂取に注意が必要です。明らかではありませんが、細胞分裂を促すことから、がん細胞への影響が懸念がされています。摂取にあたっては、専門医に相談してください。

少しでも多くの「葉酸」を取り入れたい!

葉酸を十分に生かしきれないなら、どうすればいいの?ということで、再び、坂戸市のみなさんの「葉酸ごはん」を突撃取材!ちょっと残念なCT型の中島さんは、調理法や保存法を工夫することで、少しでも多く、葉酸を取り入れられるよう心がけていました。
その一つが「ゆでない」。「葉酸」は水に溶けやいため、「ブロッコリー」は電子レンジで。また、ほうれんそうは「ゆで」ずに「炒める」ことで、葉酸の減りを防いでいました。

※ほうれんそうのアクに含まれる「シュウ酸」を過剰に摂取すると「尿路結石」を発症しやすくなることがあります。(監修:日本泌尿器科学会所属 安井孝周医師)

「保存法」については、葉酸は光があたると分解してしまう性質があるため、光を避けて保存するのがおすすめなんだそう。新聞紙などでしっかり光を遮れば、葉酸の減りを少しでも抑えられるんだそう。
※ただし、時間がたつと葉酸は減るので早めに使い切ることをおすすめします。

手軽にとれる葉酸ドリンク

中島さんから、忙しい朝でも手軽に葉酸がとれるスペシャルドリンクを紹介してもらいました。

中島さん流「葉酸スペシャルドリンク」

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“美肌効果”も期待!? 皮膚科医おすすめ葉酸弁当

「葉酸は、加齢によって低下する“肌のターンオーバー”を改善し、みずみずしい肌を取り戻すことも期待できる」。そう教えてくれたのが、医学博士で皮膚科医の慶田朋子さん。肌のターンオーバーは、20代で28日ほどですが、年を経るごとにその周期が変化、高齢になると、約1.5~2倍になってしまうことも。周期が遅くなると、古い角質などが残りやすくなり、肌のくすみやきめの粗さの原因に。「葉酸」には、細胞分裂を促進する働きがあるので、ターンオーバーを改善することにも、一役買ってくれるというのです。

そこで、慶田さんがおすすめするのが、日々の食事からしっかり葉酸をとること。慶田さんご自身も、葉酸をたっぷりとることを心がけていました。見せてもらったのが、葉酸づくしの手作り弁当。レバーの照り焼き&たっぷりの蒸し野菜。お弁当一つの葉酸量はなんと1090マイクログラム。蒸し野菜の下に「塩昆布」を敷き、水分と一緒に抜け出てしまうの野菜の葉酸を吸収させるという、こだわりの工夫までしていました。

一緒に食べると効果アップ食材!

「葉酸」をとるとき、ぜひ一緒にとって欲しい栄養素がありました。それが、「ビタミンB12」と「ビタミンB6」。葉酸と一緒にとると、ホモシステインを抑える働きがさらにアップするんだそう。
ビタミンB12・・・しじみ・あさり・かき など
ビタミンB6・・・にんにく・まぐろ・かつお など

最後に、“葉酸博士”香川靖雄さんから大切なアドバイスが!「葉酸」はさまざまな効果が期待されますが、葉酸だけとっても健康にはなれなません。葉酸のよさを生かしながら摂取して、ほかの栄養素も一緒にキチンととっていくことが健康の近道なんだそう!

専門家ゲスト:香川靖雄さん(女子栄養大学副学長)

ゲスト:岡江久美子さん(女優)、ミッツ・マングローブさん(タレント)

VTRゲスト:香川靖雄さん(女子栄養大学副学長)、慶田朋子さん(医学博士・皮膚科医)、岡田陽子さん(坂戸市民)、中島曜子さん(坂戸市民)、スギアカツキ(食文化研究家)

リポーター:副島淳さん(俳優)

ナレーション:日髙のり子さん