2月10日

“女性のこころ”と“ホルモンバランス”

コロナ禍で、女性の「こころ」がピンチです。
去年、11年ぶりに自殺した人の数が前年を上回り、特に女性が急増しました。専門家は、「もともとあった雇用や暮らしの中の女性の立場の弱さが、コロナによって表面化している」と指摘。「多くの女性が、今ぎりぎりの中で生きている」と警鐘を鳴らしています。また、女性が男性よりも、「こころの不調」を抱えやすいことも背景にあると考えられます。女性は、生理・妊娠・出産・閉経にともなう女性ホルモンの乱高下の影響を強く受けることに加えて、仕事や結婚・出産などさまざまなライフステージの変化の影響を受けるなど、心身の負担が大きいのです。中でも、女性ホルモンが急激に減少する出産直後と更年期には、女性のうつ病の患者数がとても多くなっています。
ところが、自分の「こころの不調」に気づかず、症状を悪化させてしまう女性が少なくありません。自分自身や周囲の女性の「こころのSOS」に気づいて、それを夫やパートナーなど周りの人と共有すれば、「こころの負担」を軽くすることも可能です。そのために何ができるのか、専門家のアドバイスとともに考えました。

(1)生理で女性ホルモンが変動~「PMS」と「PMDD」

女性の「こころ」に大きな影響を与える2つの女性ホルモン、「エストロゲン」と「プロゲステロン」。
エストロゲンには「抗うつ作用」、プロゲステロンには「抗不安作用」があるとされています。生理や出産直後、更年期など女性ホルモンの分泌量が減少するタイミングで、女性は「こころの不調」になりやすくなります。
生理のたびに女性ホルモンの量は乱高下しますが、この影響で現れる「こころの不調」が「PMS(月経前症候群)」。PMSのうち、精神面の症状が重いのが「PMDD(月経前不快気分障害)」です。
PMSやPMDDは、低用量ピルの処方などで症状の改善が期待できます。まずは、不調の原因が女性ホルモンの変動であると「気づく」ことが大切です。

(2)出産で女性ホルモンが激減~「産後うつ」

出産前後は、女性の人生の中でも特に大きなホルモンの変動があります。妊娠中は、女性ホルモンが最大で通常の数百倍に増加。出産直後には一転、急激に減少して数日でほとんどゼロになってしまいます。
育児の疲労やストレス、不安が重なって、産後は非常に「こころの不調」のリスクが高くなります。また、最新の調査では、「産後うつ」の可能性があっても、その自覚がない女性も多いことが分かっています。
「うつ状態」かどうかを知るために、こちらの2つの項目に当てはまるかを確認してみてください。どちらか1つに当てはまる場合は、「こころの不調」を抱えている可能性があります。専門医に相談することを考えてください。

(3)さまざまな負担が重なる「更年期障害」と「更年期うつ」

女性のうつ病の患者が、最も多いのが40代です。平均的な女性は、40代後半になるとホルモンが減少していって、閉経直前にはグラグラと乱高下します。このホルモンの「大揺れ」に加えて、この時期は「子育て」「家事」「介護」など抱えるものが多く、女性は「こころの不調」になりやすいと考えられています。
つらいと感じたら、早めに婦人科や心療内科の受診を考えてください。更年期には、「こころ」だけでなく「からだ」にもさまざまな不調が起きる可能性があります。
「ホルモン補充療法」「漢方療法」「エクオール(大豆由来のエストロゲンに似た成分)の摂取」の3つがあげられます。
自分にあった対処法が見つかれば、生活の質が大きく変えられるので、ぜひ専門医に相談してください。

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