2013年06月01日放送放送内容まるわかり!

競技が変わる? どうなるのオリンピック

東京も開催地として立候補している2020年夏のオリンピック。
これに向け29日、ロシアで国際オリンピック委員会の理事会が開かれ、競技の"絞り込み"が行われました。
8つの候補のうち残ったのはレスリング、野球・ソフトボール、スカッシュの3つ。
さらに9月にはひとつに絞られます。
番組では五輪競技はどう決まるかを入り口に、ルールの変更や選手たちへの影響など、オリンピックの舞台裏を深読みします。

今週の出演者

 

専門家

清水諭さん(筑波大学教授)
米田功さん(元体操選手 アテネ五輪体操金メダリスト)
原田尚幸さん(和光大学教授)
刈屋富士雄(NHK解説委員)

 

ゲスト

金子貴俊さん(タレント)
佐伯チズさん(美容アドバイザー)


小野アナウンサー
今日は議論をスタートする前にこの3つの競技が決まった舞台裏を取材しましたのでご覧ください。

プレゼンテーション①

中山 アナウンサー
深読み流のこの競技場でご説明していきます。
皆さんが入りたいと言っているのが、28の競技が行われるという2020年のオリンピックです。どうなるのか?

この内ですね、27の競技が行われるものが決まっていて、残り競技は後1枠。
この1枠入りたいっていう事で、これだけの競技がエントリーしたという訳です。

この8つ、見ていきましょう!
レスリングにスカッシュ、野球・ソフトボールに、こういうのもあります!空手、これ世界的に人気なんです。
スポーツクライミングに、これもスポーツ、武術太極拳。
さらにローラースポーツに、ウェイクボード。
こうしたいろいろなスポーツがあるんですね。どれも世界的に人気。

で、「ぜひともこの1枠入れて下さいよ!」という事になっていて3つに絞られた訳です。 この3つから1つになるのが9月であるということが、ニュースになっている訳なんです。

これ「全部入れちゃえ!」ていう様な意見もあるかもしれませんが、
「そうは残念ながらちょっといかないね!」っていう事を言っているのがこちらです。
IOC国際オリンピック委員会。どうしてか?ご説明しましょう。

第1回アテネ、1896年のアテネオリンピックです。
米田さんが優勝したのが2004年の事でしたけれども。もーっと昔、もう最初です。
8競技だったんです!当時。男子だけで280人の選手が参加しました。
これが100年以上経って、2000年のシドニー大会では競技数が20増えて28、
1万人以上の男女の選手が参加するまで大きくなっていったという訳なんです。

そこで、IOCの方はこう宣言します。

「これ以上規模はまあ、人気なのはありがたいけれど拡大できないね」

というのも、シドニーという町ありますよね?それよりも小さな都市と言われる所でもIOCはオリンピックを開きたいと思っているんです。アフリカ大陸ですとか、中東などでも開いたことがあります。いろんな世界各地で開きたいと思っているIOC。
「これ以上大きくなると限られちゃうよね、開催都市が」ということで。ここ限界かな、28競技まで、まあこれくらいの人数までかな?ってことで、今取りあえずこうしてみようという事になったんです。
ですので、2020年も28の競技までにしていますという事なんです。じゃあ、28どうやってどんどん絞って今残り1枠という様な話まできているのか?決めているのはこの方々です。

『理事』IOCに14人、15人のうち14人の方々が投票で選んでおります。
世界各地のあらゆる競技団体の会長さんなどがこの理事を務めている訳です。

その方々が投票するにあたって、ポイントにしていることがあります。
「その競技って一体普及してんの、人気なの?」ていう様な辺りですよね!
そして「男性、女性それぞれ参加できるものなのか?」
さらに「これから時代を担う若者達、しっかりこのスポーツ参加できるの?」
また、「テレビで面白いの?」ていう辺りを参考に選んでいくという訳だったんです。

そのために、本当にこの8競技。涙ぐましい努力をいろいろとしてきた訳なんです。

まずレスリングです。もうこの3か月ちょっとの間ですよ。「気合いだ、気合いだ!」と、いろんな事をしていきました。

まずこちらアレクサンドル・カレリンさん。これ、あのう『人類最強の男』とも呼ばれる世界的な大会で12連覇を果たしたというレスリング界のスーパーヒーロー。日本の野球でいえば長嶋茂雄さんのようなもうすごい方なんです!「この方をこの先頭に立ってもらって自分達のレスリング、組織をもっともっと改革しますよ!」と宣言しました。

日本の吉田沙保里選手。英語ちょっと苦手だったんですけれどもしっかり学んでですね、世界でスピーチをしました。

そして、こちらです。アメリカとイラン。国交断絶の、実は国としては非常に仲の悪いと言われている国なんですが。この国の選手達がですね、一緒になって試合を行うイベントをしたんです。

さらにあるんです。伝統のレスリング第1回大会からありましたけれども「ルールを変更します!」と言いました。試合を2分1枠だったものを3分にします。「時間を長く」したんですね。そこで技をかける時間を増やして「大技はポイントもっとあげます!」。
さらに「攻め続けないとペナルティー」。
もっとこうエキサイティングなレスリングになっていきますんで、ぜひともお願い致しますていうのがレスリングだったんですね。

他の競技も負けちゃいません。このスカッシュ、テレビ向きという点でこの壁がちょっと...。それでこれ透明にしちゃえ!もう360度どこからでも自分達見て下さいと。

そして、野球とソフトボール。野球とソフトボールこれ一緒。
「野球とソフトボールでこの少ない枠、どうかお願い致します」と。男性と女性一緒になって「お願い致しますよ!」という事なんですよ。
これ見掛けだけじゃないんです。野球もソフトボールに合わせて7回制にします。

こういうことになっている訳なんです。


小野 アナウンサー
これ28競技ていうのを29に替えたからって、あるいは30に替えたからって、そんなに違うものなの?

原田 さん
開催するその都市の立場からしますと、一つの競技の競技場をつくる時にですね。やっぱり国際規格に合ったスタジアムを用意しないといけないという事で。やっぱり新しく改修したり、あるいは新設したりという事で、建設費が掛かってしまうという事ですね。
そうすると、その開催都市の経済的な負担が増えてしまうという事で。ある一定のところで線引きをして、拡大しない方向で決めてるという事ですね。

清水 さん
あと、どうしても警備費が掛かる訳ですよね。各国から要人が来られて。それから競技連盟の会長さんが来られて、それからメディア、その他企業の重役さん達が来て、ものすごい人達が一か所に集まるので。だから、平和の祭典をつくるのに、その周りで様々警備しなきゃいけないていう事が実は起こっている。

刈屋 解説委員
ただ、今度ロゲ会長が変わりますから、会長が変わったら又方針が変わるかもしれないですね。
「もっと短くしよう、小さくしよう」と言う人もいるかもしれないし、後2つ3つ増やしてもいいけれども、2つ3つ増やしてもし出来ないんだったら、例えば「マラソンは冬走ってもいいんじゃないか」というんで、冬のオリンピックに回したりとか。
そういうことも、発想としてこれから出てくるかもしれません。

清水 さん
いろいろとこれまでにもオリンピック、問題になっていまして。
1976年モントリオールであったわけですけど。この時はビジネス化される前の話で大赤字。要するに自治体がですね、いろいろ会場の設備とか鉄道とか交通の整備ですとか、そういうところで税金が掛かって大変で。で、立候補する都市がなくなってきちゃった。
ここ1980年モスクワはボイコット。まあ、ソビエトがアフガニスタンに行って西側はボイコットと。
そして1984年ロサンゼルスで大きく変わってくるんですよね。テレビ局、それからそれへの企業の資金が大分流れて、大きくなって商業化される。
でも、商業化されて有名になるために、1988年ソウルではドーピングをしてでも走るという。様々な大きな問題が出てきたっていうことはある訳ですね。


小野 アナウンサー
米田さんは選手の立場から、どう見てらっしゃるんですか?
ある日突然ルールが変わったり、コートがガラス張りになったりとか、そういう事って迷惑じゃないんですか?


米田 さん
体操ってルールがよく変わるんですよ。やっぱりスポーツ選手って皆ルールのもとで競技をやっているので、なんかルールが変わるって事にあんまりその違和感はないっていうか。
元々どのスポーツにもルールがあるじゃないですか。そのルールをもとにして競技をやっているから、そこが変わってそれに従うって事に関しては「あっ!変わったんだ。じゃあ、次はこうすればいいのかな」とか「じゃあ、次はこうしなきゃいけないのかな」とか。
体操もやっぱり、6名だったのが5名になったりとか。やっぱり今まで使えてた技が「これからは使えませんよ」とか。そういう事はあるんです。

小野 アナウンサー
淡々と仰ってますけど大変ですよね?

米田 さん
そうですね。「大変」て言われれば大変ですけれども。

小野 アナウンサー
なんかスポーツマンの方って、そのスポーツマンシップに則って、大抵の事は愚痴を言わずに我慢して飲み込むみたいな風土があるんじゃないですか?

米田 さん
そうです。そのルールをどう攻略するか?っていうのも技術だったりするんですよ。なのでルールをしっかり自分で把握して、そのルールをどうやって、こう攻略していくか。

金子 さん
やっぱりそういう考え方だから、金メダル取られたのかもしれませんね。

佐伯 さん
私達このアテネの時、もう本当に涙出て、泣いた方ですけど。
あの例えば一つの年のオリンピック終わったから、次のオリンピックまでの間に改正があるんですか?例えば3年とか4年とかあるんですか?

米田 さん
大体4年ごとにかわるんですけど。でも、4年ごとにかわっても、皆が同じことをやり始めると、これだとちょっと違うな、てことでまた違うルールが変更される場合もあるんです。

小野 アナウンサー
体操の話が出ましたけれども、今すれすれでオリンピックに出られるかどうかっていう競技だけではなくて、既にオリンピックに入っている競技もまた、いろいろ努力を強いられているんですよね。
ちょっとこの例をお聞きいただいてからさらにお話を進めていきましょうか。


プレゼンテーション②

中山 アナウンサー
IOCの要望に応えようと、この『ルール変更』など実は様々な変更をしてきているんです。
ということで、こちらの4つの競技見ていきましょう。

まず柔道。柔道着が今有名ですけれど青い。シドニーオリンピックからはこうなったんですね。
これ日本の伝統よりもやっぱり"わかりやすく"ていうことが重視された訳なんですね。

こちらの競技も見て下さい。アーチェリー。
元々ですね、選手敵同士、同じところに横一列に並んで、同じ制限時間内にこの矢を放っていたんです。
その合計点ていうのは試技が終わるまで結果が出なかった。見ている人はどっちが今勝っているのかわからなかったんですね。

それをオリンピックでは、こうしました。
まずこちらの方、放って下さい。

次こちらの方どうぞ。

そして2回目、逆転できるかどうぞ。
という形でですね、交互に放って、今どちらがリードしているのか。さあ逆転どうなるのか?
『ドラマチックな展開』ここも楽しんでもらいましょう、としたんです。

バレーボールもちょっとあの思い出して下さい。
以前はサーブ権がある方がボールを決めると得点になると。ですので、サーブ権だけがこう行ったり来たりして、う時間が過ぎていく。得点は変わらない。という様なことがありました。

ですので、とにかく決まれば、得点になるというようにしたんです。
これも2000年のシドニーからなんですけれども
これによってかなりの『スピードアップ』につながったというんです。あるデータによると、30分くらいは時間が短くできたっていう話もあります。

そしてこの競泳です。
だいたい大きな大会になると、午前中に予選が行われて午後に決勝が行われています。
どういうことかと言うと、よく言われるのが強い選手、世界記録が狙えるような選手は午前中にまあ、ウォーミングアップ。そして決勝で力を発揮してもらいます。
良いパフォーマンス、決勝で見せて下さいよ!ていうようなことで、こうしたタイムスケジュールになっているという事だったんですが。

この大会、2008年北京オリンピックは決勝が午前10時からスタート。
予選は午後。というのは"前日の"午後。前々日だったりもするんですけれども。これはなぜなのかと言いますとですね、こうなんです。 アメリカ。アメリカって東海岸、西海岸って時間違うんですけれども。午後7時から10時にかけて最も視聴率が望める時間帯、いわば『ゴールデンタイム』と言えるところなんですね。

つまり、IOCのルールをこうしたものへ変更していくこと、こういう事はですね。

わかりやすく!

ドラマチックに!

スピードアップ!

そうつまり、テレビ向け。


小野 アナウンサー
何となくこうテレビ局の人間としては、そんなにテレビに気を使っていただいていいのでしょうか。
そんなにテレビ向けでいいものなのかというのは、ちょっと気になるところですが。

原田 さん
こちらの図を見ていただきたいと思うんですけれども。
IOCの収入がどこからきているか?というこ.とを示した図でご説明します。
その内の約半数の47%が放送権料から収入がきているということですね。
なので、IOCとしてもやっぱり放送権料からの収入が大きいということで、テレビのことを意識せざるを得ないということが考えられると思います。


刈屋 解説委員
やっぱりアメリカのテレビ局が圧倒的な額を出しますんで。やっぱりどう考えても、やはりそのアメリカのテレビ局の言う事を聞かざるを得なくなってくる。
あと、オリンピックというイベントは、やっぱり世界を一つにする世界の運動会みたいなものなんですよね。でも、そこにじゃあ世界の人達みんな集まって下さいって訳にもいかないので。
じゃあ、一緒に集まった一体感を持つには、テレビなんですよ。

清水 さん
1984年のロサンゼルス以降ですね、こういう形ですよね。スポーツの商業化・ビジネス。連盟があって、クライアント=企業があって、メディア。この中でお金がやり取りされていく。
このマーケティングの手法を前提とした形というのが、やはりオリンピック、ワールドカップの中で出来てきておりますので、どうしてもテレビマネーですよね。それから企業もお金、その他商品になってきます。そうなると形の中でいかにオリンピックを維持していくか、あるいは大きくするか。
だからここで、メディア、テレビ映り、テレビ向けの種目・ルールというのがものすごく大きくなっていく。構造がそもそもこういう風になっているというのがあります。


小野 アナウンサー
そのせいで割を食った競技や選手って多いんですか?

米田 さん
選手だとやっぱりそのテレビ向けに最終的に誰が1位になるか? でも、その選手が一番ドラマチックになるために他の選手が終わるまで待たされたりとか。 ずーっと旗が挙がらなくて、あれ?なんで挙がらないんだろう、って思うと、他の選手達が終わるまで待たされてたりとか。
選手が待たされるとミスが出るかも分からない。
でもやっぱり、運営する側は一番いいものを最後の最後に見せたい!てなる。そこら辺はまあ、だからいろいろ...。 やっぱり「待たされ過ぎて上手くいかなかった!」というのは選手からは出てます。

佐伯 さん
モチベーション上げてって、そこに集中していってるんですもんね。

米田 さん
そうですよね。
ただ、やっぱり選手もテレビを見て楽しんでもらいたいっていう気持ちはある。

刈屋 解説委員
放送している側もやっぱりドキドキしますよね。
バレーボールでスピードアップ化でラリーポイント制にしましたけど、8点と16点のところでテクニカル・タイムアウトという休みがあるんですよ。これはなぜああいうのを設けたかといったら、コマーシャルを入れるためなんです!ラリーポイントだと得点がどんどん入って、コマーシャルを入れる時間がなくなっちゃうから。「一回止めて下さいよ」て言って止められたりとか。
あと、サーブを打つのを選手が待っている時がありますよね?あれは大体テレビ局がVTRを再生している時なんです。

原田 さん
今、仰っているようにテレビの視聴者の事を考えてという一方で、コマーシャルの時間を取らないといういけないという事は、企業もスポンサーとしてコマーシャル料払っているという事で、やっぱり持ちつ持たれつなんですけども。
要はそのバランスといいますか。それが、選手のパフォーマンスに影響を与えたりとか、あるいは競技そのものの存在価値をなくしてしまう様なルール変更というのはちょっと違うかなとは思います。

金子 さん
しっかりとテレビで伝えられると、やっぱり子ども達のこと考えると、それで憧れて将来体操選手になろうかな!と思ったりする子もいる訳ですからね。

小野 アナウンサー
ここで視聴者の方から届いた声をご紹介します。

視聴者の声

京都府・60代・男性
「おもしろさ、テレビ映りなどを優先させてしまうと、これまでとは全く違ったオリンピックになってしまう危険性がある。歴史と伝統は大切にすべきものだと思う」

千葉県・70代・男性
「オリンピックはアマチュアリズムを捨てた時点でコマーシャリズムに乗っ取られてしまった。せめてスポーツは人間本来の美しさを追い求めたい」

小野 アナウンサー
これなんとなく思うに、2人のランナーが走ろうとしています。
なんか付いているロゴなどから「あ!2つの企業の戦いに見えてしまう!」みたいな事で純粋にスポーツが楽しめないというような、お声かなあと思うんですけど。
こういう事については、どう見てらっしゃいますか?

原田 さん
先程この『オリンピックの収入の内訳』のところでも示したんですけども。
この非常に大きな割合を占める放送権料なんですけれども、どうも右肩上がりで、ずーっとその金額が高騰してたという背景がありまして。
その中で昨年のロンドンオリンピックでは、ロサンゼルスオリンピック以来初めて民放で"赤字"になるという、つまり高騰する放送権料に見合ったリターンが得られていないという現状もあります。オリンピック全体の中でもその、曲がり角に来ている頃かなあという見方もできると思います。


清水 さん
サマランチさんから今の会長のロゲさんになって、今年の9月で退任になるわけですけれど。
ロゲさんがかなり改革を進めて。今のような商業化の中で、少しオリンピックのオリンピズムですね。ひとつの本質にやっぱり戻るっていうことも考えてきている訳ですね。
それで「オリンピック憲章」というのがございまして。
オリンピックに参加する選手達は、これを読んでサインをして、そのルールの上で行う訳ですが。
「スポーツを人類の調和のとれた発達に役立てることにあり、その目的は、人間の尊厳保持に重きを置く、平和な社会を推進することにある。」
要するに人間の生き方ですよね。
スポーツと文化と教育のバランス。この上で平和な社会。国際的な協力をスポーツからしていこう!っていう。だんだんとそういう形になっていくという訳ですね。


小野 アナウンサー
でも、そういう理念を聞けば聞く程、その商業主義でいいのかなという方はさらにその思いが募ると思うんですけど。

刈屋 解説委員
だから、そういう感覚は極めて大事なんですよ。
商業化されてそれに操られちゃいけない、ていう感覚は大事ですけれども。でも考えていただきたいのは"アマチュアリズム"っていうのは元々やっぱりお金持ちの発想なんです。
働かなくても食べていける人達が、あるいは余暇を持ってる人達がスポーツをやって「じゃあ皆で競いましょう」
つまり働かなければ食べていけないとか、スポーツをやるお金がないって人達は「来なくていいです」ていう。そういう発想ですから。
さらにはプロスポーツ化されていかないと、お金のないあるいは貧しい層の人達は参加できないじゃないですか。それがやっぱりある程度お金を貯めて、そして、いろんな形で分配していく。そして、優秀な人達にはスポンサーが付いて環境も整える。ていうことが循環していかないと、才能がある人達、努力する人達が公平に参加できる。ていうスポーツのイベントじゃなくなっちゃうんです。
象徴的なのがカール・ルイスです。カール・ルイスが陸上の黒人選手達の環境を劇的に変えたんですよ。それまではどんなに才能があって、どんなにいい成績を出しても、やっぱりお金がないから、仕事をしなければいけない。あるいは国際大会に参加できないっていう。才能が有っても埋もれていく黒人の陸上選手っていっぱいいたんですね。
それを見たカール・ルイス本人はビーモンに憧れて。ビーモンという8m90cm跳んだ選手ですけれども。走り幅跳びが大好きだったんです。走り幅跳びをやるんですけれども、走り幅跳びでいかに活躍してもスポンサーが付かない。で、本人は100mに走った。そしたら100mで勝つとスポンサーが付く。「あ!100mで勝つことによって、自分にスポンサーを付けて。そして才能のある陸上の選手達にとってはスポンサーが付いて環境が整うんだ!」ってことを彼は走りながら作っていったんですね。
そうすればやっぱりお金がなくても、貧しい層でも、そういう形でオリンピックあるいは国際大会、あるいは"生活"が豊かになっていく。


清水 さん
これからのオリンピックの在り方は、現在のところとそれからまあ、今さっき説明した様な国際的な貢献活動です。
平和・友好を創造していくっていう、そういう流れが重要になっていくんだと思います。

米田 さん
やっぱり体操、スポーツを目指す人達が、オリンピックで金メダル取ったら、プロ選手みたいにこういう風に経済的に豊かになれるって思える。それも夢じゃないですか。
金メダルを取ることも夢だし、その先にもさらに夢があるっていうことを描いてもらえる様になってほしいなと思いますね。
そのためにやっぱり、こういう事が必要なんだなと思います。


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