2013年06月22日放送放送内容まるわかり!

"ビッグデータ"で暮らしはどう変わる?

政府が成長戦略の柱として注目する"ビッグデータ"。
ネットやカメラ、センサーなどによって、今や私たちの生活が"データ"として収集できる時代に...。その膨大な情報(=ビッグデータ)を活用すれば、第二の産業革命に匹敵する経済効果があるともいわれています。
国や企業が積極的にビッグデータ活用を推進したら、私たちの暮らしや経済はどう変わるのか? 情報の安全面は? 注目を集めているビッグデータについて深読みしました。

今週の出演者

 

専門家

岡村久道さん(弁護士)
佐藤一郎さん(国立情報学研究所教授)
中谷日出(NHK解説委員)

 

ゲスト

カンニング竹山さん(タレント)
藤本美貴さん(歌手・タレント)


小野 アナウンサー
視聴者の方からのメールでも7割の方がビッグデータってなんだかよくわからないとおっしゃっています。
そこで、今日は中山アナウンサーのこんなプレゼンからスタートです。ビッグデータとは、そもそも何なんでしょうか?

プレゼンテーション①

中山 アナウンサー
はい、おはようございます。
あのう、ここ見ていただければ詳しくわかると思います。まずですよ、ビッグデータというのは、その名のとおり大きな大きな情報のことを指すんですね。
これどれほど大きな情報なのか?去年1年間で世界中でやり取りされたデータ量調べてきました。

わかんないですよね。ホントわかんない。
コンピュータの用語でいうと2.8ゼタバイトというのんですね。とにかく大きい。
で、これどうしても私たちもう想像がつかない。ということで、こちら用意しました。
「スターウォーズ」2時間ほどの映画でございますけれども。この映画、DVD1枚に焼いてですね、ずーっと増やしていく。そうすると、なんと6000億枚。ずーっと見続けて。見終わるまでかかる日数がですね、1億3600万年。そういうことですね。膨大な莫大な。
そういうことが去年1年間だけです。これが、どんどんどんどんさらに増えていくという風に言われていて。大注目なんですね。

じゃあ、これ私たちの暮らしのどこにあって、どう活用されているのか?
模型でご紹介していきましょう。この深読み流のね、世界が広がっております。

深読み太郎君が自動車乗ります。すると、先ほどVTRにもありましたね。
読み太郎君はこれを使います。カーナビゲーションシステム。カーナビ。
これで道案内、目的地を入れて移動して行きますよね。これ、とっても便利ですよね?地図機能が付いている。

でも、実はこれだけじゃないんですよ。地図機能だけじゃございません。
その裏では、移動している時のどれぐらいブレーキを踏んでいるのか?とか。走行どれぐらいのスピードで走っていたのか?この道をなどがですね、情報、データとして記録されていっているんです。このデータが自動車メーカーのサーバー。情報を保管するところに実は渡って行っております。
そのメーカーがですよ。データをどう分析しているのか?ということが今あるんです。実は利用して分析しているんです、データを。

こんなことが見えてきました。埼玉県の実際の事例なんですが。
ある道路でですね、この場所で皆ずいぶんと急ブレーキをしているな?急ブレーキ踏んでいる人多いな?というのがあったんですよ。
で、自治体と一緒に現場に行ってみたんです。すると...これ見ると、これ。木があった、街路樹があったんですね。これで見通し悪かったんです。
あ、これが原因かな?ということで街路樹を剪定しました。

すると急ブレーキをする人がいなくなったと。

他にもまだまだございます。深読み太郎君はですね、自動車に乗って移動していきます。これ右側通行とか気にしないでくださいね。移動していきます。着きました、ショッピングセンター。ショッピングセンターっていろんなお店が入っていますね。これ便利ですよね。
読み太郎君は決まってですね、ショッピングセンター行くと本屋さんにまず行きます。そして薬屋さんに寄って、帰り際にスーパーの食料品売り場に行ってお買い物をする。これがいつものパターンでございます。
で、ショッピングセンターを歩いているとカメラがありますよね。これって防犯カメラの意味合いが強いのかな?と思っていらっしゃる方が多いかもしれません。でも今、違うんです。

こんなこともわかります。人の動き。
ですので、ミキティさんやですね、竹山さん、小野さんもこのショッピングセンター。どのお店に入って次にどこに行ったか?これ全部カメラが見ていて追うことができる。
データ化しているんです。そのデータはショッピングセンターの会社のサーバーに実は渡っていたんですね。

なぜかというと、人の大きな流れ。その大きな流れをいろいろ分析したところがあるんです。関東地方に展開しているショッピングセンター。いろんな人の動きを見たら、見えてきました。
この読み太郎君と同じようになんですが、スーパーに行く人は必ずこの本屋さんに行っている。本屋さんに行って、スーパー。この流れがずいぶんと多い。
ショッピングセンターはスーパーに来てもらうために、衣料品や薬屋さんをつくっていたんですけれども、この衣料品店に寄っている方というのはほとんどいなかったというのがわかったんです。

じゃあ、これどうしよう?というんで、このスペース他のことに使おうよ、ということが実際に進められております。
つまり、ショッピングセンターがですね、よりお客さんのニーズをつかむことに成功することにもビッグデータによってできた。というわけなんです。

こうしたことというのはですね。実はまだまだあります。お家。
これ、深読み子さんが暮らすお家の中にはですね、家電が並んでいる。最新の家電なんですね。
どんだけ最新かというとですね。このスマートフォンにどうやって使っているのか?という情報が送られて、このスマートフォンで見ることができる。
どんなことがわかるか?洗濯機、どれぐらいの回数、どれぐらいの時間、どれぐらいの量を使っているのか?というのがわかりますし。冷蔵庫、開け閉めどれぐらい?エアコン、電気量どれぐらい?というのがデータとしてこれでチェックができる。

節電の意識も高まる。それで閉め忘れなんかもなくなる。これは便利だというので、読み子さん使っているんですが、この情報って実はメーカー側のサーバーに渡っているわけ。
情報が行っちゃっているんですね。データ化されて。何回開け閉めしたのか?とか。メーカー側はそういった、今ね、読み子さん電気消したとかわかっちゃうというんですね。電気、エアコンを切ったとか。
つまりこれらによって、より省エネの商品などの開発できるんじゃないか?という風に言われています。今、この研究も進んでいる状況です。

さあ、まだまだあります。さらにご紹介しましょう。みなさん、これされますよね。ツイッターなどのね『SNS』。
このコンピュータ上のやり取りされているこのデータというのは、言葉です。言葉がビッグデータの元となっております。
どういうことか?実際に利用した方々の例でご説明しましょう。

SNS、これ警察がですね、分析したんですね。
どういうことかというと。ずいぶんつぶやきで「ずいぶん男の人たちが集まっている。これ訓練かなにか行われているんでしょうかね?」とか「あれ?なんかギャングっぽい怖い人がいるよ」とか「あの、なにか取引現場。密輸?」とかですね。そういったつぶやきがあったんですね。
警察がある地域、特定地域にこの言葉が多いな。あれ?おかしいな?ということで見ていくと。こんなことがわかったんです、犯罪。犯罪がこのあと起きるんじゃないか?と。
しっかりとですね、警備の人を増やした。結果これアメリカの事例ですけれども、犯罪が防げたということも。

さらに検索エンジン見ていきましょう。今、こんな言葉がある地域で増えているとする。そう、検索で打ち込みますね、いろんな言葉。その言葉を見ると「タミフル」「発熱」「おう吐」などの言葉が多くなっています。
これどういったことかな?ということで。こういった言葉がどんどんどんどん増えていく。日に日にどんどん増えているということで。どんなことかな?こうなんです。
「インフルエンザ」が増えているというのがわかってきたんです。

インターネット上でやり取りされている言葉から、犯罪防止や感染症の予測ができるようになっているというんです、ビッグデータによって。

つまり、ビッグデータから人々の行動の『ルールとパターン』が導き出されて。それが今、いろいろなことに利用されているというわけなんです。


竹山 さん
なんかすごく便利になっていいなと思うけど。なんて言えばいいんだろう。なんかちょっと嫌なところが...。

岡村 さん
今の点をちょっと簡単に説明しますとね。要するに昔は、ホームページがあってそれは単に見る側は見るだけだったんですよ。

ところがこういう検索エンジンができるとか、いろんなところにいろんな物がネットワークで接続されて。SNSもそうですが、いろんな情報が出てくる形になるわけなんですね。
そうするとまったくたとえば、機械と機械をつなぐようなデータであれば、プライバシーは関係ないわけなんですけれども。
ところが個人に関するデータだということになると、プライバシーがどうだとか、個人情報がどうだとかが問題になってくるわけなんですね。

ところが今、日本で『個人情報保護法』というのはあるんですが。
その中では、特定の個人を識別できるというのが不文になっているわけですね。これがあればすべて適応されてしまうと。この識別性がなければ全然、法律の枠外に置かれる。
たとえば携帯電話の端末。どの端末だということがわかっても、誰の端末だ?というのがわからない場合がありますでしょ?でも、この携帯電話持っている人は今、たとえば札幌にいるはずだとか。あるいは、福岡にいるはずだとかわかっちゃうわけでしょ。
というような形のものがいつどうつなぎ合わせるかわからないと。
そういう不気味さがあるわけなんですね。

佐藤 さん
正直言うと怖いところはかなりある。ただ重要なのは、何が怖いか?何が怖くないか?
データってけっこう一人歩きをすることがある。ちょっとこちらの図を見て下さい。

これ実はですね、ごく普通のご家庭のガスの使用量と水道の使用量を1日分どのぐらい使っているかを図にしたものです。それぞれ見ていただくとしても、たとえばこのご家庭が今何をしているか?この時何をしているか?たぶんわからないと思う。たぶんこのデータそれぞれ見ている限りは、何をやっているかわからない。
でもこの時にたとえば何しているか?水道使っている時に具体的に何しているか?テレビ見ているか?食事しているか?なかなかわかりにくい。でも、これ二つ一緒にするとどうなんでしょう?

小野 アナウンサー
わかった。私、わかりました。えーと、18時の太い山のところ。お風呂です。

佐藤 さん
そうです。つまり正解です。
二つの図。それぞれのグラフはたぶん個人の行動はわからないんですけれども。
このビッグデータの怖いところは、違う種類のデータを組み合わせるというところです。組み合わせると、具体的に言うとここで(18時過ぎた頃)お風呂入ってお風呂焚いているというのがわかる。
藤本さん、自分がお風呂焚いているのって他の人にわかるの嫌ですよね?

藤本 さん
まあ、でも見られているわけじゃないですからね。
焚いていることがわかる時点は、今日もお風呂入るよっていうだけですからね。

竹山 さん
何時頃にお風呂入っているんだとか、そういうのがちょっとばれるってことよね?じゃあ。

藤本 さん
そっかー。

小野 アナウンサー
もし誰かから「藤本さん、今お風呂?」ってメール着たら、ちょっと怖いですよね。

中谷 解説委員
このようにですね。世の中、監視社会になり始めているということで。
これ、記憶に新しいニュースです。

これ、アメリカの情報機関。国家安全保障局のですね。
情報収集をこういうインターネット関連の会社からしているということで。これ問題になっているんですね。それでよく考えると、これ法律には則ってやっていると。
何を言っているかというと、外国人のデータを収集しているということなんですね。 よく考えると"外国人"って我々日本人も含まれているので。
これ対岸の火事ではなくて。我々も監視されているということなんですよね。
技術の進化というか物事の進化って、特にインターネットは進化していくことを止めることはできないんですね。それによっていろんなことが生まれているわけで。
それに対してどうやって対応していくか?というのが我々これからの仕事なんだなと思うんですけどね。

竹山 さん
法的にはだからダメだって個人情報保護法とかになっているけど。
すごい悪い人とかがもうぶっち切っていっちゃったら、最後まで突き詰められるというのが物理的にあるということですよね?

中谷 解説委員
そうですね。今、岡村さん専門なんですけれども、
悪い人が情報がお金になるということに気づいてしまったんですよね。

小野 アナウンサー
成長戦略にビッグデータ活用が盛り込まれたということは、個人情報保護法のような法律をもう少しゆるくしましょうという流れになっていくんですか?
それとも、そこはちゃんと守ってもらえるものなんですか?

岡村 さん
まあ、足し算引き算と言うとわかりやすいと思うんですけれども。
まず、成長するためにはいろんな物を使わなければならないので。
言えば危険性がない物についてはOKとしていいだろうと。逆にこれまで枠外に置かれていたきた物でもですね、あぶなそうだなあと思う物はやはりきちんと規制しなければいけないだろうと。
という風にやっぱりこれから新しい技術が出た時に、足し算引き算をきちんとしていくことで安心ができるような社会にしなければいけないわけなんですね。

佐藤 さん
さっきの防犯カメラの例もそうなんですけれども、やはり安全安心な社会を作るためにはどっかで監視をしないといけないんですよ。
じゃあ、どっちに乗るか?でもやっぱりむずかしいのは、安全安心な社会がほしい。でも監視社会は嫌だというのは、なかなかうまくいかない。それは、背中合わせだから。どこかで折り合いを取らなければいけない。
で、その折り合いをなるべくいいように作るのが研究者なり技術者の仕事なんだと思いますけれども。 でも、一般の方もどういうリスクがあるかというのは、いま見ておかないといけない。過渡期なので。

小野 アナウンサー
じゃあ、たとえば仮に私はビッグデータの元になる一番ちっちゃいデータ、個人情報のようなスモールデータですが、「スモールデータを出したくありません」という選択はできるんですかね?

岡村 さん
それはできるにはできるんですけれども。
ただ、それの手続きが長引いて、問題になる場合もあるんですね。前に北海道でお父さんとそれから子供さんが凍死をした事件がありましたでしょう。あれの場合、位置情報がわかれば携帯の。すぐに救助に行けていたわけなんですよね。ただ、だけど電話会社とすれば勝手に出すわけにいきませんから。いろんな手続きに手間取っている間に、ああいうような不幸な事態になったと。場所を早く割り出すことができれば良かったと。
だから、そうしたデータを一方でプライバシーだの個人情報と呼んで問題ではあるんだけれども。片方でやっぱり、さっきの監視社会じゃないですが、もうひとつ本人を助けるために使うということもあり得るわけなんですね。だから、そういう意味でやっぱりプラスの側面はあるんです。

小野 アナウンサー
じゃあ、ちょっとここでですね。もうひとつプレゼンをご覧いただきます。
このままビッグデータの活用の流れが進んでいくと、ひょっとすると未来社会はこんな風になるのではないか?という中山アナウンサーのプレゼンです。


中山 アナウンサー
はい。あのう、いろいろと今現在も実験が行われていて。いろんな調査研究がおこなわれているんですね。そうしたものを我々しっかり調べた上でこんな未来を予測しております。
ビッグデータによって世界の問題が解決できるかも。ご紹介していきましょう。

まず、食糧危機の問題。世界的にね、人口がどんどん増えている。異常気象によって不作もあるということで、食糧危機いろんな問題がございますが。
これ広~い農場。1万ヘクタールにおよぶ。ここで大豆を作っていると思ってください。これ、もう実際に進んでいる研究なんですけれども。
こういった所にベテラン農家さんがいて。いろいろと指導してくれて、みんな働ければいいかなと思うんですが。ベテラン農家さんの数というのも限られるし。農業経験者というのもそんなにいるわけじゃない。
じゃあ、どうしょうか?ということで、ビッグデータです。

この農家のこちらの農場。センサーを100台設置。そして、上空はるか宇宙からは人口衛星。これによってデータを収集。
あれ、なんかうまくはがれなかったけれども...。気温や湿度、また土の状況などをセンサーがまず調べて、24時間体制でチェック。そして、人口衛星、気象の情報や畑の様子や映像などをですね、これらをデータ化。

さらに、このベテラン農家さんの知識と経験もデータに加えて、分析をおこなうんです。
するとどうなるのか?最適な生産法をビッグデータによってコンピュータが教えてくれる。こんなことができるようになっているというわけなんです。
これが全世界に広まればですよ。「この水をこのタイミングでまいてください」とか「今、収穫してください」というのが全部コンピュータが教えてくれるわけなので。いろいろな所で生産。そう、いろいろと生産。
どこでもいろいろとできるようになるかもしれないというんで。食糧危機が解決になるというわけなんです。

はい。そして、次。医療費も見てください。医療費の高騰。
病院がございますよ。お医者さんもいます。ベテランの名医の方。本当に昔をもってみると、こういう名医の方がですね。じっくりと落ち着いて、お話しする機会があって。地域でね、いろいろ掛かり付け医の方がいたりして。いろいろと教えてくれました。ということで、大病になる前にいろいろと予防ができていた、というんですけれども。
今、高齢社会。いろんな人たち、見る余裕もお医者さんもなくなってきています。という中で、ビッグデータです。

病院が電子カルテ。患者さんの情報をカルテ化します。これはまだ今もうすでにしているところなんですが。このカルテの情報を全国民の診察データとして共有するんです。
さらにその内容がすごい。みなさんのその遺伝子の情報ですとか、年齢・性別はもちろん、過去の治療歴や生活習慣、タバコ、お酒、どれぐらいしているのか?などをデータ化するんです。
それに加えての、このベテランお医者さんの知識や経験もデータ。これで分析をするんです。するとどうなるのか?

あるAさん。定期健診で来ました。このAさんに対して、コンピュータが分析します。「あなたはまもなく糖尿病になってしまいます。予防が必要ですよ」って。
ということができるということはですよ。予防ができて治療、薬代もなにも掛からなくなる。少なくなるということで医療費高騰も解決。

最後にテロの脅威もいきましょう。テロの脅威。
ここは国際空港です。到着口ね、カメラもあって。いろんな人歩いているわけなんですが。これまで、ベテランの捜査官がこれまでの経験と知識、長年の捜査によって、地道な努力によって、テロリスト見分けて見つけ出していたんですね。
でも、こういった方々がたくさんこのあと生まれる。大変なんですよね。テロの脅威はどんどん高まる。じゃあ、どうするか?といったら、ビッグデータです。

センサーカメラ、これ特殊なんですね。どんな人々を集めているか?というと、こうです。みなさんの体温。行動パターンや心拍数。目の動きなんかもどんどんどんどん情報として、データ化していきます。
さらにこれまでのテロリストの行動パターン。またその動き方。心理状況なんかもデータ化して、これも(ベテラン捜査官の知識・経験)加えちゃうんです。

そうするとコンピュータが見て見て...といって「あっ、この人。テロリストだ」とわかっちゃうっていうんですね。
つまり犯行前にテロリストが特定できる。つまりは、テロの脅威が解決。というわけなんです。


竹山 さん
そんなでも簡単にいくんですかね?人間の気持ちとか心とかそういう問題までデータで読み取れるということになってくるんですかねえ?

佐藤 さん
そういうのはね。"できる"と思わせることが重要。
要するに見つかるかもしれないと思わせると犯罪抑止になる。

小野 アナウンサー
うーん。あのう、どうなんでしょう?ベテランの農夫さんとか、ベテランお医者さんは仕事がなくなるっていうか。存在価値というか。
あの先生よりこの先生とか、あの人が作った大豆とか、そういうことがもうなくなっていくんじゃないですか?

中谷 解説委員
まあ、そういう側面もあるけれども。その人がたくさんいるということにもなるわけですよね。
同じ情報が津々浦々に伝わっていくから。より良くなっていくという考え方なんですけどね。

藤本 さん
なんか新たにそういう人が育ってこないというのもありますよね。

中谷 解説委員
でも、データを共有することによって、そういういろんなノウハウが付くから人の力量アップにもつながっていくということにも考えられますよね。

竹山 さん
)僕は今一個怖いのは、このビッグデータにいろいろからんでいるポジションの人がいっぱい必要にはなるじゃないですか?管理する人が。その人が各々がちゃんとした人じゃないと。1人でも悪い人がいたりすると、一挙に情報もらされたりとか。そういうのありますよね?

岡村 さん
それは先ほどの医療情報なんかはあぶないですよね。
ひとつ間違うと「この人はこういう病気になって死ぬ人だから。もう結婚するのやめちゃおう」

小野 アナウンサー
でも、実際ツイッターの方々からも不安の声がとても多く届いていています。

岡村 さん
だから、あの欧州連合なんていうのは、物すごくわかりやすい理屈でですね。「忘れてもらう権利」要は「データを全部破棄してください」と。そういうようなものをどうするか?ということを考えているわけですね。
アメリカなんかはこれまた少し似ている考え方なんですけれども。「Do Not Track」つまり「追跡を拒否できますよ」と。たとえばネット上でどんなものを見ているか?ということについて「勝手に情報収集するのはやめてください」と言える権利。
ところがテロの脅威であるとかそういうことがあると、なかなかすべてが例外なしにできるかどうか?というのが問題があるのと。それからやっぱり便利な側面がありますから、どうするか?というので。できるだけ本人の意思にゆだねていこうと。ただ、それにもある程度例外は残しておこうと。こういうような状態なんですね。

小野 アナウンサー
じゃあ、岡村さんはどういう形がこれから日本に導入されたらいいと思っていらっしゃるのですか?

岡村 さん
はい。これ見ていただきましょうか。

いま先ほど申し上げたように、光の部分というのもあるんで、これは極大化しなければならない。そうすると、影の部分というのが片方であるので、これはできるだけ小さくしなければならないと。
ということでやはり、企業の中でもとんでもない企業ももしあったような場合には、やはり行政処分を行政が科していくと。これなかなかですね、個人で裁判起こしたりするというのはですね。裁判費用とかの関係でむずかしいですから。他方でそのために個人から相談を受けて、裁判じゃなくて、やっぱり行政だの自治体ができるだけ苦情相談に乗ってやっていこうと。
それをやっぱり全国的にすべて統合するために『プライバシーコミッショナー』という制度がですね、たとえばヨーロッパなんかあるわけなんですよね。やはり日本もこういう制度を作っていかなきゃいけないだろうと。

佐藤 さん
企業もグレーゾーンのところはみんな怖くて手を出さないので。それを白黒ハッキリつけられるだけでも大分違うと思いますね。
で、後もうひとつ。今って『SNS』とか使って、たとえば企業の評判とか製品の評判とか、みなさんわかりますよね?
なので、こういう組織ができるまでいろいろまだ準備作業がいります。その間、みなさんで情報を集めて。たとえばあぶない企業を見つけたり。情報をもらしているような企業とか。いろいろそのあぶないサービスとか、製品というのはみなさんで情報を集めて避けるというのが、今我々のやれることだということですね。

小野 アナウンサー
うーん。どうしたらいいんですか?
ビッグデータ自体は、なんとなくそうは言っても光の部分が大きいものなんだなというのも感じますし。「ビッグデータを制するものは世界を制する」という感じもありますよね。

中谷 解説委員
技術の進化に対して、それの安全性を高めていくためには技術が必要だと。だから、個人情報を保護するための技術。たとえば『匿名化技術』と言って、大事な情報はオブラートに包んで見えないようにして情報を流すようなやり方もできるので。

岡村 さん
それとやはり消費者としてはですね。やっぱり優良なサービス、安心できるサービスを選んで使うんだと。そうするとやっぱり、ヤバいサービス、あぶないサービスというのは当然マーケットから駆逐されていくだろうと。そういうように消費者自身がサービスを選択する目を持たないとダメですね。

竹山 さん
ビッグデータと共に今後は生きていくしかないということですよね。
それを「いや、わたし嫌です」とか言うことがなかなか。「嫌です」というか、ビッグデータと付き合わないということがもうむずかしいから。

佐藤 さん
逆にビッグデータと付き合うための手段がビッグデータ。ビッグデータを使って、データを集めて自分たちの身を守らなければいけない。
だからビッグデータの使い方次第ですよね。たとえば企業とか行政を監視するためにビッグデータを使うことができれば。
たとえば、道路を作りました。でも、道路がね。交通量が少ないとか、経済効果があったとか、というのをちゃんと僕たち調べられるんですよ。
そうすれば行政とか政治に対する関わり方が変わるし。それは発展していけば、民主主義のかたちも変わって、もっと発展したものになるかもしれないし。企業と個人の関係も変わるし。もしかすると、メディアと個人の関係も変わるかもしれない。我々個人がメディアと同じように情報収集能力持てるわけですよ。

中谷 解説委員
日本って今ね。ビッグデータに関しては、海外の企業などよりもちょっと立ち遅れている感じがあるんですけど。だからゆえに安全性を守るサービスというか、ビジネスをもっともっとですね、いま増やしていって、レベルを高めていくことがすごく重要な感じかなという風に思います。

小野 アナウンサー
もしかして、私たち日本人ってそういう守ってほしい、個人情報は大事なものだっていう意識って実はけっこう高いような気がしませんか?
「あんまりそういうこと人に言わないでくれる?」とか。「そんなこと知られたくないな」とか。そういうことがひょっとして...

中谷 解説委員
個人情報保護法を大事にして。ちょっとビジネスに立ち遅れた日本というのは、そういう気持ちがあったからという風に我々思いたいんでね。その意識を生かして展開することが大事。

小野 アナウンサー
うーん。なんかその怖いな、あぶないなと思う気持ちも、もしかしたら役に立つかもしれない。
ほお~。新しい技術にも期待したいです。



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