2014年04月26日放送放送内容まるわかり!

人手が足りない! どうする?“外国人労働者”

労働力の中心となる生産年齢人口が32年ぶりに8000万人を下回った。そこで日本の産業の担い手として政府が注目したのは、外国人。6月にまとめる新たな成長戦略に、外国人労働者の受け入れを広げる具体策を盛り込むことにした。安倍首相は「移民政策と誤解されないように配慮しつつ、活用の仕組みを検討する」との方針を示した。外国人労働者受け入れの是非や課題、その方法など徹底的に深読みします。

今週の出演者

専門家

毛受 敏浩さん(日本国際交流センター 執行理事)
堀 永乃さん(グローバル人財サポート浜松 代表理事)
山田 久さん(日本総研チーフエコノミスト)
竹田 忠(NHK解説委員)

 

ゲスト

増田英彦さん(ますだおかだ)
山口もえさん(タレント)


小野 アナウンサー
こういう問題は、世論調査をおこないましても、賛成20%、反対40%、どちらともいえない35%。
すぐ賛成と反対スパッ、スパッと答えられない。

山口 さん
まだモヤモヤしていて。どういう状況で受け入れるのかというのを知らないので。
はっきりそこを知りたいなと思います。

小野 アナウンサー
ですよね。一緒に考えましょう。
まずは徳永アナウンサー。基礎的な情報からお願いします。

プレゼンテーション①

徳永 アナウンサー
大前提を知っていないと、この話の難しさ分からないんですよ、本当に。
一から整理します。

日本という国は外国人の受け入れで、どういうスタンスを取って来たか?もちろん観光客はウエルカムです。
ただ、「ただ働きたい、住みたい」という方に対しては、一貫してこれです。

カギをしめて、基本お断りです。
理由は主にこれですね。

日本人の働き口がなくなったら困りますよね。
それから街の声で圧倒的に多かったのは「なんか根拠はないけど、治安が悪くなるような気がする」というね。
そんなデータがあるのか、ないのか私も分からないんですが。
じゃあ、街どうですか?見渡して。
いないか?というと...あちこちいらっしゃいますでしょう。

そう、日本のお仕事のかなりの部分を今、外国人の方に助けてもらっていますよね。
じゃあ、なんでいるんでしょう?門が閉まっているはずなのに。
実は事情によっては、日本に住んだり、働いたりしていることをOKしているんです。

ただ働きたいはお断りですが、こういう方はむしろ大歓迎なんです。
大学の先生、企業の経営者、英語の先生。
それから、ほら外国人タレントの方も多くはこれ。つまり専門的なものを持っている人は、どんどん入って来てください。
というのが今の日本の考え方です。
まだあります。こういう方も日本に住んでいいですよ、となっています。

日系の方。つまり、かつて日本から外国に移住した方で、そのお子さんやお孫さんの世代。
歴史的な事情もあったので、日本に入って、住むことはかまいませんよと基本的に許可をしています。

どう生活するかも基本的には自由なので、生計を立てるために、いろんな職業についていらっしゃる。
群馬とか愛知、静岡辺りで、工場で働いていらっしゃる方、よく見ますよね?
日系の方が大変多いのは、そのためなんですね。
在日朝鮮人とか韓国人の皆さんも同じ歴史的経緯があるので、住んでもいいですよというふうになっていると。
それから、こういうものもOKです。

勉強したくて日本に入りたい人はOKしています。
ですから、こうやって外国から日本の大学などで学ぶ人も基本OKです。
ただ大学生ってお金はなかなか無いですよね?
なので、アルバイトはいいでしょうということになっています。

その代わり逆転してはいけないから、1週間に28時間までですよと。
それから、こんな事情もOKされます。

これ、実習生というのがあります。
建設業はもちろん、地方に行くと、農業、漁業もこの人たちが活躍しています。
これ、どうして働けているか?というと。
理念としては、途上国の皆さんが日本でノウハウを学んで、故郷の国に帰って発展できればいいですね。
そのために勉強するために、日本で一時期働いていいですよと。あくまでこれです。

日本が世界に貢献するために作られた制度でございます。
働くことが主な目的ではあくまでないので、ルールは厳格に決まっております。

長くて3年ですよ。で、一度学んだらもう大丈夫だから、2回来るのはなしよ。同じ理由でということですね。
でも、今15万人も実習生の方がいらっしゃって。
つまり建前上は、単純労働者お断りですが、いろんな解釈によって、実質、外国人パワーに今、日本は頼っていると。
これ知らないと、今のニュースが分からないかなと思いまして。
さあ、やっと今月のニュースの話をします。
最近、日本でこのお仕事が急に増えています。
それは建設のお仕事がものすごく増えているんです。だって、これ。

家や道路を造らなければいけませんし。
今の政権になってから、よく言われます。

強い国にするために公共事業をいっぱいしましょう。景気回復にもなるしね。
そして、その上でこれですよね。

まだできていませんから、ほとんどね。競技場、道路。
いっぱい造らないといけませんが。誰がやるの?って。
ここに人がおりません。なぜかというと、公共事業ってどんどん減っているので、建設業につく方が少ないんです、今。
国が「おい、仕事だよ」と急に積んじゃったんですけど。いないんです。
日本政府も困りました。いろんなこと考えます。こういう方針を出します。

女性も強い時代になったから、行ってもらおうか現場に。
女性の建設業従事者を倍にしたいねと国は言っています。
それから、これ。定年の延長。
つまり技術が長けている現場の方は、まだ辞めずにがんばってくださいねと。

こうやっているんですが、どうも試算によるとまだまだ足りないと。
日本人のみんなでなんとかできないんだったら、外国の方に頼るしかないかなぁというふうになりました。
じゃあ具体的にどこから来てもらいましょうか?
日系の方って、歴史的経緯ですから急に増えるわけことは難しいですよね。
あと留学生の方は学術が28時間しか働けない。
無理ですよね。じゃあ、どうしたもんか?

この門をもっと広げましょうかという方針が出ました。
具体的には、技能実習生っていろんな分野ですが。建設業の方もたくさんいらっしゃるんで。
即戦力でノウハウもあるし。がんばってもらいましょうかと言っています。
でも、急には増えませんから、このルールを特別に変えようかな。

3年を事実上、5年まで延ばそうかな。
一度祖国のために帰った人に、ちょっと来てもらえませんか?ピンチなんでもう一回来てくれません?特別にOKします。
で、どんどん人を増やそうと。これでなんとか、ほら足りた。

こうしようかな?というのが、国の方針なんです。
一方、こんな指摘があります。実習生の実態ってどうなの?と。

低賃金、残業いっぱい、もう労働の法律なんか無視の状態がまだまだほとんどと言われています。

一昨年、労働基準監督署があちこちに調査したところ、調べたうちのなんと8割で法律が守られていないことが分かっています。

小野 アナウンサー
実態はそんなひどいんですか?

竹田 解説委員
まず大前提として確認しておかなければいけないのは、この実習生の人たちが働いているここは、ちゃんと日本の労働法が適応なります。
労働基準法、適応なるし。それから最低賃金の適応なるんです。
しかし、実際はどうなっているのかと。

国が、労働基準監督署がその現場をちゃんと調べたところ、まず賃金の不払いとか、それから違法な長時間労働。
こういったものが、なんと調べたうちの8割。
実際、こういった法令違反が認められたという。

小野 アナウンサー
堀さんは、外国人実習生の実態にとてもお詳しい方なんですけど。
実際の事例でいうと、どんなことがあるんですか?

堀 さん
そもそも働きたいと思っている外国人の方たち自体も、母国でなかなか仕事がなくて。
日本に行けば、母国にいる家族の生計の養いもできるということで、働いているんですね。
その働いている内容というのは、ほとんど日本人がやりたがらない厳しい労働環境にあるものです。
朝早くレタスを摘みに行く。レタス農家の方たちは外国人がいなければ、レタスの産業は成り立たないというのもありますし。
お弁当の製造においても、外国人の方がいなければ24時間コンビニに卸すことはできないわけですね。

小野 アナウンサー
低賃金ってどのぐらい低賃金なんですか?

堀 さん
ヒドイところだと、本当に月に3万円自分の手元に入ってくる。

増田 さん
それは言うたら、実習生であるという前提で賃金がおさえられているわけですよね?

堀 さん
はい。安価な労働力として考えられているところも実態としてはあります。

竹田 解説委員
実際、不払いというのもあるし。
それから、いろいろ理屈があって。
例えば住み込みで働いているなら、寮費を取ったり。それから食費を天引きしたり。
ということで、結局手元に残るのはわずかなお金しかないという。
そういう実態があるわけです。

小野 アナウンサー
外国人労働者問題にお詳しい毛受(めんじゅ)敏浩さん。
なんでそんなことがまかり通っているのか?

毛受 さん

こういう実習生の受け入れでは、送り出し機関がありまして。
外国人の人たちは、そこから派遣されて来るんですけれども。
まず、ここでひとつ問題があるのは、送り出し機関に登録するためには、数十万円という借金を背負ってやって来ると。
それから日本側で監理団体というのがあって、そこで具体的な企業で働いていくわけですけれども。
ここで、日本人であれば相当高い賃金を払わなければダメなような仕事でも、最低賃金になってしまうという状況なんですね。

竹田 解説委員
今なにが問題になっているかというと、実はこの実習制度で、アメリカの国務省が去年こういうものを出しているんですね。

「人身売買報告書」ショッキングな名前ですけど。
ここで、日本の技能実習制度がやり玉にあげられていて。
日本では強制労働がおこなわれていると。にもかかわらず、政府はそれを認めていないというふうに非常に厳しい指摘までされているんですね。
これから外国人労働者の受け入れ拡大は、背に腹は代えられないことなんでしょうけれども、やはりそのためには、技能実習制度そのものを、どうちゃんと見直すのか?どう適切に運営していくのか?
ということを、きちっと政府は責任を持ってやらないといけないということですね。

小野 アナウンサー
山田さんは労働政策がご専門なんですよね。
制度と実態がすごくかけ離れているというふうに見たらいいのか?そもそも制度がないと見たらいいのか?
どう考えていらっしゃいますか?

山田 さん
本音と建前が完全にかい離している。現実には、技能実習制度で15万人強いらっしゃる。
それから、全体で見てもおそらく90万人ぐらい実際は日本の中で外国人の方が活動されているんですね。
それはまさに支えられているという状況ですね。
ただ、建前としては禁止している。
そうすると、建前と本音がどうしてもかい離しますので。
どうしても裏をくぐっていろんなことが起こってきている。
だから、実態に応じた制度をやっぱりこの段階でもう1回本気で考えていく、という局面に来ているんだと思うんですね。
日本というのがやはり世界の中で、存在感が徐々に薄れてきているわけですね。
ちょっと前はアジアの中で日本というのは、最大の国でみんな関心があったんですけれども。
今、中国が非常に力を持ってきて。その中で日本にはもう来てくれないということに逆になってくるわけですよね。

小野 アナウンサー
じゃあ、ちょっとこの続きは、このプレゼンを見てからにしましょうか。


プレゼンテーション②

徳永 アナウンサー
一足お先にその問題のあるルールを変えた国がある。
となりの韓国なんですね。

1990年代どういうことが起きていたか?というと、実習制度と似たような産業研修制度というのがあったんですが、実態は「WELCOME(ウエルカム)」と言っておきながら、ほとんどやっぱり低賃金・長時間労働力を強いていたのが現状だったそうで。

耐えられなくなって、韓国国内へ逃げ出さざるをえなかったり、母国に帰らざるをえない人が次々と出た。
本音と建前が違うので、もう正直に行こうというふうに変えたんだそうです。
それがこういう制度です。

政府が率先してこの方針を出します。
外国に頼る前に、まず本当に韓国内にやりたい人いないか?という大募集をかけてくださいということです。
企業が呼びかけます。
「韓国の国民の皆さん。本当にやりたい人はいないんですか?今から1週間、集中的に募集しますので、いなかったら外国に募集かけます。いいですね?」と。
求人広告と職安を通じて大々的にやります。

つまり、まず国内に向けて大募集をかける。
で、いなかったら初めて募集していいよ、というルールにしちゃいました。

もうひとつ変えたのは、この送り先の国にも求めました。
ちゃんと教育してくださいねと。

具体的には、せめて韓国語ぐらいしゃべれるようにして送り出しなさいと。
そして、安全にかかわる教えは、最低45時間教えてくださいねというのをお願いして。

これができていると認められたところだけが、実際にできる。
つまり、もう雇用を許可制にしたということです。

去年の実績が6万2千人この制度で受け入れていますが。
韓国政府によると劣悪な環境は徐々に改善されつつあると言っています。
この「ラストです。1週間です」と呼びかけている。
期間はいろいろありますが、労働市場テストというやり方で。
これ、アメリカ・ヨーロッパ各国が次々と取り入れているやり方なんだそうです。

小野 アナウンサー
うーん。6万2千人もそれで受け入れがされているということは、本当に日本に外国から働きに来る人がいなくなって、みんなもっといいところに行こうという時代がすぐ目の前に来ているかも。

竹田 解説委員
もう中国も一人っ子政策なので。
どんどん年老いた人たちの面倒を誰がみるんだ?
とやっぱりその介護とか、看護とか、そういう世界でどんどんアジアの人たちから来てほしいということになっているし。これからもなるんですよ。 そうすると、みんなもっともっと条件のいいところに行ってしまって。
日本に来てくれないということが考えられるわけですね。

毛受 さん
まあ、ですから結局さらに、今は中国からが多いんですけれども、もう少し経済レベルの低いベトナムとかミャンマーとか、そういったところから人を呼ぼうというふうにだんだんなってくるんですね。
たしかに経済格差がありますんで。本当に日本人からすると少ない給料ですけれども、それでも来たい人がいるというのは、実態は実態なんです。
ただ週に6日間。5日じゃなくて、6日間働くのが当たり前みたいになっていますし。
それから、いろんな面で保証も十分ではないという中で。
そういう外国人に対する問題も一方であって。
私、もうひとつ問題だと思うのは日本側の問題というかですね。
雇うほうからすると、非常に安い賃金で雇えてしまうので。
今まで日本人を雇っていたところが、外国人をそういうかたちで入れてしまうと二度と戻れなくなるんですね。
あまりにも安く雇えるので。

竹田 解説委員
今、賃上げが必要だ、必要だと一方では言ってるわけですけど、全体の賃金レベルをむしろ引き下げる方向にいく可能性があるわけですよね?

山田 さん
そうですよね。
だから、やっぱり生産性といいますか、そういうものを上げていくという努力をしていかないとダメなんですけど。

堀 さん
例えば私自身が外国人の介護人材の育成をしています。
フィリピンの方で、もともと母国で看護師だったりとか。
日系人の方でも、もともと母国では助産師だったという方たちもいます。
今、じゃあ日本に対して働きに行きたいか?というと、韓国のほうがより魅力的に感じるものですから。
例えばフィリピンから「じゃあどこの国選びますか」と言ったときに、韓国だと例えば韓国語の教育とか、キムチの作り方とか、きちんと保障されていて。
こちらのほうが働きやすいですよということで正式にドアを開けているんです。
でも、日本だと「日本語教育がありますか?」と言うと、自治体としてもやっているところと、やっていないところがあったり。

小野 アナウンサー
えっ?すいません。
韓国と日本の違いは、受け入れ際にちゃんと言葉を教えたり。キムチの作り方?

堀 さん
そうです。
外国人の奥さんにすれば、ご主人のためにキムチ作りたいと思うけれども。

山口 さん
じゃあ日本に来たら、ぬか漬けの作り方教えますよ。

堀 さん
韓国という国は、日本がこれまで進めてきた制度をよーく見ていて。
日本のように破たんしてはならないと。
じゃあ韓国としても、制度化をしましょうということで。
移民政策というある種の外国人の人たちが来たら、こういう条件で、こういうふうにしていきましょうということを国策として、もう進めているんです。

毛受 さん
技能実習生というのは、そのときさえ良ければいいという制度だと思うんですね。
人口がどんどん減ってきている中で、今、景気が悪いから一時的に人を受け入れる。
というときには技能実習生でもいいのかもしれません。
一時的に受け入れて、時期が来たら帰すと。

小野 アナウンサー
たぶん今、おっしゃってくださろうとしていることって、模型を使って説明すると、もしかしてもう少し分かりやすくなるかもしれない。


プレゼンテーション③

徳永 アナウンサー
えーと、オリンピックまでしのげればいいんだという国の会議でも、委員の方も言い始めています。
例えオリンピックが終わったとしますよ。
この臨時の人材も祖国にお帰りになったとして。
これで落ち着くかというと、これからの日本で、増える仕事がありますよね?

高齢化で介護の仕事があります。
女性にもどんどん働きに出てもらおうと国はしているので、家事労働というのがもっと人手が必要になってくるかもしれない。

これ誰がやるの?また、空いています。
ご存じのとおり人口が一気に減ります。
先週の大きなニュースで、この15歳から64歳の生産年齢といわれる人口は、日本はどんどんどんどん減って、もしなにもしないと、こんな勢いで下がっていくと言われています。

誰がこの大事な仕事をになうのか?外国人にお願いするのか?

じゃあ、この門をずっと開き続けるのか?
いや、中にはこういう人もいます。

この閉ざしていた単純労働者お断りという大方針を本当にこれでいいのか?と言い始めている方もいて。
これ、どうしたらいいのか?というのは、将来に渡る大問題だと。

小野 アナウンサー
なるほど。
一時的な受け入れだと人口減少、生産人口の減少を食い止めるということにはならないんじゃないかと?

毛受 さん
人口の減り方というのは、まだ実は始まったばかりで。
ジェットコースターで言うと、先頭車両が今、下を向き始めたぐらいなんですね。
まだ大体、全体の車両は上に乗っていると。
もう少しすると、すべての車両がスロープにかかって、あと急速に下降していき始めるという状況で。
今年の人口減少って、大体25万人ぐらいなんですけども。
オリンピックの2020年には、60万人ぐらい減ってしまうと。それが2030年に80万人減ると。
それだけじゃなくて、非常に中身の問題で。
子どもたちがどんどん減りながら、高齢者は増えていくと。

2035年には、85歳以上の人口が1千万人超えると予想されているんですね。
1千万人超えた85歳以上の方をどうやって誰が面倒をみるのか?ということは誰もまだ真剣に考えていないんじゃないかと思うんです。

竹田 解説委員
つまり単純労働者の方を受け入れるだけじゃなくて、やっぱりその人口をね。
働き手だけじゃなくて、人口そのものが減っていくということが。
例えば地域がなくなったり。もう最低限度の介護とか、医療のサービスも地方だと受けられなくなる可能性があるというので。
どうやって人全体を増やすか?ということまで考えなきゃいけないんじゃないか?という。

山田 さん
ちょっとやや違う論点を言うかもしれませんけれども、人口減少していくのは確かですね。
で、ある程度ということを長期の視点で考えていく必要があると思うんですけれども。
ただ、人口を維持するために外国人の方に来てもらうというのは、現実にはこれ無理なんですね。
ものすごい勢いで外国人の方が来ていただくことになると、日本という国がどうなるか?という。
外国人の方の割合が一気に増えますからね。
経済の活動とか我々の生活を考えたときに、さっきもちょっと言ったいわゆる生産性。一人が生み出すいろんな価値。
ここを上げていくということがやっぱり大事なんですね。
実はその介護のところも今、なんで介護が人手不足になっているかというと、 絶対的に人が少ないというところもあるんですけれども。
やはり介護から人がどんどん出て行っているという現実があるわけです。
というのは介護の現場があまりにも労働条件が悪いケースが多い。
そういう問題を同時に解決していくという視点を両並びでやらないと。これはかえって大きな問題に。

増田 さん
今、介護の現場で働いている日本人がもっといい条件で働かないと、外国から受け入れる体制ってできないですよね。
だから、賃金の部分とか労働条件にしても、やっぱり良くしていかないと。
海外の人から見ても魅力を感じる職場じゃなくなりますよね。

山口 さん
あと、やっぱりせっかく外国の方が来てくださるなら、ただ働くだけではなくて。
日本の良さも、伝統とかもちゃんと伝えて。
その方がもし母国に帰ったときでも、やっぱりまた日本という国はいいんだよと言って。また日本に来たくなるようにしておかないと。
つらい思い出だけで帰ってしまったら、全然つながらないと思うんですよね。

竹田 解説委員
そこで、いろんな今アイデアが。いろんな人がいろんなことを検討していまして。
例えば今、山田さんがおっしゃられたように、一気に受け入れる。
それはやっぱりものすごくショックが大きいでしょう。だから少しずつ受け入れる。
例えばそのために、特区というかたちで受け入れる。限定的に受け入れる。

毛受 さん
実は北海道の滝川市という人口4万人ぐらいの農産地域がありまして。
そこに今、国家戦略特区というシステムがありますので。
そこにフィリピンからの農業の研修生。最終的には定住してもらうという。
今の制度ではできないんですけれども。特区という制度を作って、定住してもらうことを目的に、提案をしているんですね。
やっぱりその地元の方に聞くと、どんどん人口が減っていって、地域の将来が本当にあぶないという状況まできていると。
限界集落といわれる、地域の人口の半分以上が65歳という。
そういうコミュニティが今、1万を超えてあるんですね。それはもう時間が減るごとに、ゴーストタウン化していくと。

小野 アナウンサー
すいません、ちょっといいですか?
やっぱり急にここの話になったとたんに、なんか一気にスタジオの空気が重くなったような気がして。
なにが問題なのか、どう考えていいのか分からないという。
ちょっと今、来ているメールをご紹介しますね。
外国人の労働者の方、どんどん受け入れたらいいですよという声もあるんですが。一方で、

視聴者の声

神奈川県・60代・男性
「多民族化し、受け入れに消極的になりつつある国も見受けられます。他国の力を借りるのは安易だと思います」

小野 アナウンサー
よその国の例にならったらどうか?というご意見もあるようです。

埼玉県・60代・男性
「企業はまず外国人からリストラするだろう。そうなると、彼らが犯罪に走ったりすることはEUでも経験済みだ」

小野 アナウンサー
というご心配の声があったりしています。
まず、どうなんでしょう?ここの正門を開けずに、さまざまなお勝手口とか、通用口とか。

毛受 さん
いや、それは私は、ものすごい問題があると思うんですね。
結局、今までの場合、実習生の問題もそれから日系人の人たちの問題も、一時的にしか彼らはいないという前提できたんですね。
ですから、入ってくる人たちに日本語の勉強をしなくても、ちゃんと来てしまうと。
本当にこれが人が減っていくということで。
いい人材を日本として受け入れるのであれば、日本語もしっかり勉強してもらうとかですね。そういうかたちで。

小野 アナウンサー
そうですね。こういうところを開けるのなら、ちゃんと制度を整えるべきだと。

竹田 解説委員
だから、さっき言った韓国のようなところは、この実習をやめて単純労働者として正式に受け入れると。
ただそれは、ずっと定住ということではなく。
当然それはある程度の時間が経ったら帰ってもらうということを前提に今考えているわけですね。

堀 さん
ただ我々は今、ツケを払わされているような状況だと思うんですね。
サイドドアで人を入れてきた。
日系人の受け入れのときも、ちょうどオリンピックがあるから。オリンピック特需があるから。製造業のにない手がいないから。
いいよね?というかたちで入れたがばっかりに。
彼らの労働条件ですとか、処遇というのが非常によろしくなくて。逆に日本人の労働力を確保することができなかったりとか。
そういったいろんな問題があるんですね。

竹田 解説委員
日系ブラジル人のときに、なにが起きたか?というと。
来てもらったのはいいけれども、自治体が大変なんですよ。地域住民の人たちが。
日本語のできない子どもたちもたくさんいるし。
結局なにが起きたか?
「飛行機代出すから帰ってください」と言って帰ってもらうこと実際にやったんです。
もしこんな判断をするのなら、国として、どういうふうにちゃんと受け入れるのか?という。
自治体を国がどうサポートするのか?ということもふくめて、これは本当に考えていかないと。

小野 アナウンサー
多分ここの扉を開けるかどうか?という話は、またちょっと改めて。
どういう課題があるのか?とか、そういうことも考えながらやっていかないといけない思います。
とりあえず今日のところは、ここを開けるなら、いろいろちゃんとやらないとダメだぞというところまでは追いついていきました。
まず、これからちゃんと改善していくにしても、労働環境や、受け入れについて、絶対これだけはちゃんとみんなやろうねということがあったら、おっしゃってください。

竹田 解説委員
私、基本的な視点として大事なのは、これだと思うんですね。

「同化」なのか「異文化との共存」なのか。
やはり多くの方に来ていただくとなると、本当に異文化との共存が日本人ができるのか?という。
ここにかかってくる問題だと思うんですね。

堀 さん
そのとおりだと思います。
私たちは国民の同意をちゃんと持った上で。サイドドアで入れるのではなくて、制度をしっかり国として定めて。
改善するべきところをきちんとした上で、私たち地域住民がどうやって彼らを受け入れていくか?ということを真剣に考えないと、私たちの地域は本当につぶれてしまうと思います。

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