2014年11月22日放送放送内容まるわかり!

あいつぐ犬の遺棄 なぜ"命"は捨てられる?

先月から各地であかるみになった犬の遺棄。 栃木の事件では今週、元ペットショップ従業員が逮捕されました。 しかし他のケースは依然不明のままです。 一連の問題で特徴的なのは、いずれも"小型犬"ばかりだということ。 その背景にはいったい何があるのか? 今回の事件をきっかけに、なぜ"命"は捨てられるのか、日本人とペット、おもに犬との関わり方について課題と方策を深読みします。

今週の出演者

専門家

本間 豊さん(横浜市動物愛護センター センター長)
大久保 芳樹さん(ペットショップ経営者)
寒川 由美子(NHK解説委員)

 

ゲスト

金子 貴俊さん(タレント)
松本 明子さん(タレント)

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小野 アナウンサー

ミニチュアダックスフンドにトイプードル、そして、チワワ。
いずれも生後50日から80日の子犬達です。

金子 さん
かわいいですよね〜。

松本 さん
かわいい。

小野 アナウンサー
あはは。こちら連れてきて、ゲスト席に座らせたいぐらいですが...。

松本 さん
ほんとですね〜。かわいいですね〜。

金子 さん
ほんとですよね〜。

小野 アナウンサー
今日はですね、ペットについて話し合いますが、後で、これが話題になると思われます。

お二人はペットを飼っていらっしゃる方々ですね。どうぞよろしくお願いします。
では、さっそく徳永アナウンサーのこんなプレゼンから始めましょう。


プレゼンテーション①

徳永 アナウンサー
かわいい、とありましたが、栃木の事件ではこの犬種のワンちゃん達が死んだ状態で放置されていたという事なのです。
相次いでいる背景には何があるのかを、ペットのことをよく知らないという方にもよくわかるようにいつもの模型でご説明します。
まず、日本人とペットとの関わり方から見て行きます。

時代によって流行りの犬がコロコロ変わります。これ日本ならではなんだそうです。
欧米ではそんなに変わらないそうです。

例えば、戦後間もない頃は番犬ブームと言ってスピッツが人気になりました。
背景には、住宅地が郊外に次々と復興期で出来ていたので庭ができたので、ステイタスという意味もあったそうです。
テレビの影響というのももちろん。

小野 アナウンサー
名犬ラッシー。

徳永 アナウンサー
あ、さすが、ピンと来ましたね。

小野 アナウンサー
復興期。

徳永 アナウンサー
で、高度経済成長期になるとマルチーズが評判を呼びます。

松本 さん
お家の中で飼う...ようになったということですかねぇ。

徳永 アナウンサー
そうなんです。団地が出来た頃ですね。

それから漫画がきっかけになるものや、テレビのコマーシャルがきっかけになるものも出てまいります。
そして、21世紀に入ると、今も続いているんですが、小型犬がとにかく重宝されます。
住環境でいうと、一人暮らしの世帯が増えていると、いいますよね、ワンルームで借りるというのもあります。

その人気の証、これ本屋さんに行くと、手に入りますが、犬全体じゃなくて、小型犬の犬種ごとの雑誌が、それぞれ成り立つほど。
そして、ペット対応のマンションというのもこの5年で5倍になるほど対応も進んでいて、新規参入はホントに多く、今、ペット産業の市場規模は1兆円超えている。

でも、これだけ新規参入が続き、小型犬ブームが続くと日本独特の課題というのも出ているんです。
それを見てみましょう。私たち、消費者がワンちゃん買いたいというと、行くのは当然...。

ペットショップ、はい。ここにも日本ならではの特徴があります。

小型犬、中でも、子犬。生後間もない子犬が人気で、実はショーケースにいる子犬はほとんどが、生まれて2ヶ月から、半年程度。子犬を好んで消費者が買うというのも日本ならではなんです。
ブームになって業者が次々出てきて、人気も増えればペットショップの数も増え、24時間営業というのも21世紀になって出てきました。

そして、こんな業者も、21世紀初頭には、(ネット販売)ワン・クリックで動物が買えるという業態、店舗を持たない業者も現れ始めます。
で、これで人気が出ますとね、ここにも影響でます。

ブリーダー。ペットショップの生き物はブリーダーさんと呼ばれる人達が繁殖して増やします。

で、子犬が売れるなら、どんどん繁殖して売りましょう。
また売れた。増やしましょうと、いう状態になっていて。

また増えるから消費者、おもわず買っちゃうと、今、こういう状態がどんどん続いているという事であります。子犬がどんどんもてはやされてきます。
ま、かわいいんですが、ムリがたたります。まず、こんな事が起こります。

小野 アナウンサー
ざ、在庫って呼ぶんですか。

徳永 アナウンサー
あの、心ない人がね。何でかって言うと、すぐに大きくなってしまうので売れ時が短い。
ほんとすぐに「在庫」になっちゃうっていう事情もあります。
そうするとどんな影響が出て来るか、簡単にまとめました。

まずですね、ブリーダーさん、売れ時が短いってことは、それを過ぎちゃうと価値が下がるから、価格が下がります。
それでいて、えさ代などは逆に成長するから増しますから、コストはかかって、持っていれば持っている程、利益が下がっちゃう。
でも子犬で売れたらいいのかっていうと、実は犬にとってはそうでもないそうで、社会性が育たなくなっちゃうそうです。
で、ちょうど、今ね、見て下さい。

このワンちゃん達、今、じゃれ合ってるでしょ。
小さい頃はこうやって親や同世代の犬同士でじゃれ合うことで他の生き物との距離の取り方を学んでいるんですって。
あまりに子犬の状態の時に引き離して社会に流通させちゃうと学ぶ前に出ちゃうから、人間との距離の取り方もわからないまま出ちゃうという、いわれてるんです。

松本 さん
赤ちゃんだから、まだ。

徳永 アナウンサー
そう、だから売れたからいいってわけじゃない、で、売れたとしてどうでしょう、ペットショップの方で行きましょうか。 こんな話。

さっきと価格コストは同じですが、増えている業者の中で心ない業者はこういう風に呼んじゃう所もあるそうです。
吠えたり、噛みすぎたりすると、「欠陥商品」。それが売れたとしましょう。

さぁ、消費者。最近は飼い主、軽い気持ちで買う人も残念ながらいますので、それを買っちゃうと、いや〜、問題行動聞いてませんわ、と。
そもそもネットでクリックして買っちゃって、よく調べずに買っちゃったから、けっこうお金かかるのね。
けっこうめんどくさいのね。という人もよくきちゃう。

小野 アナウンサー
ちょっと無責任ですね。

徳永 アナウンサー
市場が増えているので、こういうケースもまれにでてくる。
そうするとですね、何が起きるかというと、いてもらうと困るから。

どこに連れて行くかというと動物愛護センターってとこに、なんとかしてくださいと、もっていく業者さんも中にはいるそうです。
飼い主もこんなはずじゃって言うと、中にはよろしくと持って来る人もいます。
で、だいぶ減ってるとは言え、2012年。一昨年の時点で、全国の愛護センターに連れて来られた犬。

これ、減っているんですよ、それでも。
この後、どうなるかというと、愛護団体や飼い主の方、それから愛護センターの方でも必死になって引き取り手を探します。
新しい飼い主さんを探しますが、全て行き渡るとはいきません。
そうすると中には。

どれくらい殺処分になっているというと、7万頭中、一昨年のデータでこれだけ。

半分ちょっと。になりますね。

金子 さん
半分近くは新しい飼い主さんのもとにいけていると...。

徳永 アナウンサー
行けているんですが、それも限界があるというわけです。
で、これが一昨年までの話。ここはなんとか変えなきゃいけないと、実は一昨年ですね、国は法律を変えます。

もともとあったね、この法律が動物愛護に関する「動物愛護管理法」っていうのがあるんです。
これを一昨年変えて、去年、施行されました。こういう言葉が入ります。

「終生飼養」。命なのだから、一生終わりまで、飼い養って下さいねと。

松本 さん
当然ですよ、ね?

金子 さん
それはそう、飼う時に、そういう覚悟で飼ってますから。

徳永 アナウンサー
それを改めて、改正に書いたという事です。さあ、具体的にいろんな所がかわりました。
つまりですね、なんでもありじゃ、ありませんよ、と。ルールちゃんと作りましょうと、規制を作ります。
まずブリーダーさん。子犬なんでもいいじゃいけませんよ。

はい、社会性も話もあるから。生まれて45日間は出荷しちゃダメよと。
ペットショップさん。中には24時間。

これね、ワンちゃん夜中にずっとショウケース入れられるのストレスなんです。
夜、8時以降、売っちゃダメよ。

ネットで売るなんてもってのほかよ。ちゃんと店員さんは説明をじかにして下さいね。
さぁ、殺処分があります。動物愛護センター。

よほどのことがない限り、もうお受けしませんという事にしましょう、と。
絶対ではないんですが、軽々しく来た人はもうダメですよという事にもなりました。
さぁ、どうなったかです。いままで通り、在庫を...ともいかないですね。
引き取り拒否ですね。困りますね。業者さん。

松本 さん
引き取ってくれない。

金子 さん
ああ。

小野 アナウンサー
裏山に...。

徳永 アナウンサー
だから、最近、ニュースになってるんじゃないかと言われています。
これが、背景じゃないかと、いう話です。整理すると、法律は厳しくなりました。
変わっていないのはこっちです。

かわいい犬だけを求める消費の動向と。
だから、かわいい子犬ばかりを集めるペットショップ。
かわいい子犬を育てないとやっていけないブリーダー。
このかわいいっていう趣向は私たちの中で変わっていないというのも見えてきたと、こういう事です。

松本 さん
むずかしいですね。

金子 さん
そう考えると、もう、なんか人がかわいいと思えば思うほど、悲しい思いをするワンちゃんが増えちゃうのかなと思うと、なんか、複雑ですね。

松本 さん
矛盾してますもんねぇ。

小野 アナウンサー
でも、なんか可愛いと思う、自分たちの気持ちを責める前に、はっきりさせておきたいんですけど、これ、犯罪ですよね?

松本 さん
犯罪です。

小野 アナウンサー
どうして、こんな事しちゃうんですか、ペットショップやブリーダーになる人って、動物好きな人なんじゃないんですか?

寒川 解説委員
今回逮捕された男は、ブリーダーから100万円受け取って、引き取ったと供述しているんですけども、そもそも、そのブリーダーの方はどうなの、罪問われないの?って話ありますよね。
で、今回の捨てられた犬、みんな5歳から10歳ぐらいで何回も子供、子犬を産んでいるような犬なので、産ませて、利益を上げて、そのあげく引き取って、ということですし、更にその、爪や毛も伸びた、すごい不衛生な状態で飼われてたと言われているんですね。

小野 アナウンサー
なるほど。

寒川 解説委員
今回、捨てたとして逮捕された男とはまた別に、そのブリーダーの方も例えば、不衛生な状態で飼ってたとすれば当然、動物愛護法違反と、犯罪になると思うんですね。

小野 アナウンサー
大久保さんはペットショップやブリーダーの実態にはお詳しいんですよね?

大久保 さん
はい、今まで、生体販売、生きた子犬をペットショップで販売していたんです。
5年前から、生体販売を辞めているんですね。

小野 アナウンサー
なんか辞めるきっかけが...。

大久保 さん
はい、まず、その生体販売で健康面とかしつけの事を考えて生後90日での販売を目指して、たんですね。

松本 さん
生後90日っていうと。

小野 アナウンサー
今日、来ているトイプードルが生後80日です。あれよりもう一回り大きく?

大久保 さん
もう一回り大きくなって、ある程度しつけをして、販売してたんですけど、実際にお客さんがいらっしゃると、「この店、大きい子しかいないね」と言われる。
大きくなった分、コストがかかってますから、結局、高くは販売しないとコスト合わないんですけど、実際は「大きいからちょっとこれはまけて」「この値段だったら買うよ」というような話がありまして、日本のマーケットでは基本的には、かわいい子犬が売れるけど、大きくなった子はむしろ、売れ残り、のイメージがついてしまう。
なので、結局今は生体販売はやめて、新しい飼い主さんを、地元のボランティアさんが開く譲渡会に案内するという提供の仕方に変えています。

小野 アナウンサー
ブリーダーや、ペットショップのなんていうか、ダークな部分っていうのもあるんですか?

大久保 さん
ブリーダーさんでもいくつか種類がありまして、ショー・ブリーダーさん。
ワンちゃんの品評会で活躍するブリーダーさんというのは、すごくこだわりをもって、あまりいろんな犬種を飼われないで、その犬種にこだわりをもった人たちがいる。
あと、もう一つはやはりバックボーンがしっかりしてて、飼育環境がしっかり整った、ある程度犬種をそろえているブリーダーさん。
で、今回問題になっているのは、パピーミル、いわゆる詰め込み式のブリーダーさんで。

小野 アナウンサー
パピーミルっていうのは、パピーは子犬で、ミルは?

大久保 さん
工場、ですね。

小野 アナウンサー
工場?

金子 さん
はー。

大久保 さん
アメリカでも、あることはある。ですけど、日本では、かわいいから、子犬を販売ということで、特に小型犬をバリケードの中に詰め込んだ状態で、あのー、繁殖だけでご飯をあげて、うんちをとってというぐらいのところで大量繁殖するというブリーダーさんがやはりいるんですね。

松本 さん
ブリーダーさんっていうのも、新規参入というか、新しく、やりやすいんです、かね?

大久保 さん
今は動物愛護法というのができまして、ある決まった届け出をした取扱者じゃないと繁殖できないんですけど、ちょうどペットブーム、チワワが流行った頃っていうのは、そこまで厳しくなかったんですね。
なので、うちのお店にも実際に一般の方がチワワを売りに来られたりっていうケースがあったぐらいです。
なので、そのとき高く売れたら、そのままやはり、プロとして残るということがあったりして、ブリーダーさんが増えてしまったのではないかな、と。

小野 アナウンサー
本間さんは動物愛護センターにいらっしゃるんですけど、そこでも、かわいいブームっていうものをお感じになることってあるんですか?

本間 さん
そうですね、我々も動物愛護センターとしては、可能な限り譲渡を目指すっていう方針でやってますので、みなさんに飼って下さいっていうことで、ワンちゃんを見せているんですが、そのほとんどがミニチュア・ダックスフンドでうまった時期がありまして。

金子 さん
人気でしたものね、ある時期。

松本 さん
うわー。

小野 アナウンサー
人気があったから、それだけ動物愛護センターに持ち込まれるミニチュア・ダックスフンドが多くなってしまったということですか?

本間 さん
そうですね。ほんとに端から端まで全部ミニチュア・ダックスフンド。
いろんな方からペットショップみたいですね、って言われた事もあるんですけども、ミニチュア・ダックスフンドがずっーとならんで、幸いなことにすべて譲渡ができたんですけれども、ちょっと流行った犬種はどんと入って来る、という時はありますね。

視聴者の声

「ペットショップの溢れんばかりにギュウギュウと並べられている子犬や子猫、全てに飼い主が見つかるはずとは思えない。可愛いうちにさばいてしまおうという焦りが丸見えです。」

「飼う側にも問題があります。その動物に必要な生活環境や、成長時の大きさ、先天的に起こしやすい病気があるかなど、子犬や子猫等の見た目がかわいいからなどの理由で購入する人の責任は大きい。」

寒川 解説委員
あの、かわいいから飼うって言う事が必ずしもいけないという事ではない、やっぱりかわいいから愛着を持って飼いたいという事で、問題は、飼った後、「終生飼養」ってありましたけれども、最後まで責任を持って面倒を見るっていうことが大事ですね。
見ていただきたいデータがあります。

内閣府が取った調査なんですが、高齢化が進んだ今、50代の方の半数近くがペットを飼われてる。
それから、60代が3割、70代でも、2割、飼われてる、という事で、悪気があって捨てるとかではなくて、例えば、体の具合が悪くなったり、あるいは亡くなってしまったりと、そうした後にどうしていくのかっていうことまで考えて、って言う事が責任になってくるんじゃないかなと。

松本 さん
売る方にも問題ですけど、買う方にもやっぱり飼い始める時期っていうのも自分の年齢も、ワンちゃんの年齢も考えながら、飼ってほしいですね。

寒川 解説委員
そうですね。

小野 アナウンサー
そう、責任の話に行く前に、1個だけ確認しておきたいんですが、子犬はかわいいからってだけではなくて、育てやすいんじゃないか、しつけしやすいんじゃないかということがあると思うんですが。

大久保 さん
理想的にはやはり、兄弟犬とか母犬が、なるべく長く、一緒に飼育する事ことによって学べることがある。
特に子犬を飼ったとき、一番、最初にぶつかるのが、甘噛みがきつすぎて、飼い主さんが血だらけになっちゃっうって、ケースなどがあるんですけど、それは、小さいときに犬同士で学ばなければいけないことなんです。
しつけで環境にいろいろな面でならすっていうと、9ヶ月くらいまでですね。
でも、小さい時にそういう事を経験してない子は将来的に怖がりで、それが攻撃に結びついて、問題行動に結びつく可能性は非常に多い。ということになります。

小野 アナウンサー
あまり幼すぎてもよくないぞ、と。

大久保 さん
そうですね。

視聴者の声

「単純にかわいいからと飼い始めたとしても飼い主としての責任を学べば良い訳で、では学ぶには?」

「かわいいだけで求めてしまう私たち消費者の安易な意識が問題なんですね、飼い主の高齢化も考えた方がいいですね。」

小野 アナウンサー
ちょっと責任という事を考えるにあたって、もう1つ見ていただきたいプレゼンがあります。


プレゼンテーション②

徳永 アナウンサー
はい、飼い主はどこまで責任を負うべきか、世の中はペットとどう向き合うべきか考えた時に、参考になる国があります。
考えるきっかけにするという意味での参考です。

それはスイス。徹底的に飼い主に責任を課した、という国です。
スイスといいますと「アルプスの少女ハイジ」で有名ですが、みんなが犬と仲良くしてるかというと、さすがに全部が全部そうではない。

日本と似ているそうで、やっぱり捨て犬はあるし、噛みつきの問題もあるし。

古くは、日本と同じ、狂犬病もあったし、今でも糞尿の問題はある。
そこで、世界で始めてあることをしたんです。

憲法に「動物保護」の精神を盛り込んだ。
で、その憲法に書いた事によって法律を作って、動物保護の精神をちゃんと徹底する、これによっていろんなルールができていくというのがあります。
さて、今、どうなっているのか、日本とはかけ離れている3つのルールを見てみましょう。

まず、犬飼いたければ、免許をお取りください。

松本 さん
ああ、いいですねー。

徳永 アナウンサー
内容行きますよ、どっかで聞いたみたいな、車みたいな話ですよ。
まずですね、講習を受けていただきます。

座講4時間みっちりやります。法律、動物の法体系を勉強して下さい。しつけのやり方も知って下さい。
どんな病気に掛かりやすいか、予防接種の必要性、全部、勉強していただきますよ。徹底的にやって、ここで挫折する人もいるそうです。
はい、で、これが終わりましたら、路上講習です。ほんとに行きます。

国家資格のある指導員の方がついて、実際にワンちゃん連れて歩かせて、ビシバシ、指導が来ます。
距離の取り方、また店に入る時には、ワンちゃんをどうした方がいいのか、違うよ、それとか、全部、指導を受けます。
年間で、最低4回は必要だそうです。で、これでクリアしてようやく免許がもらえます。
はい、って事は。

免許がないと車と一緒で無免許飼育、バレますと、罰金がちゃんと取られます。

松本 さん
なるほど。いいと思います。

金子 さん
やはり、こういうのがないと事故に繋がりますからね。ノーリードで噛みついちゃう事件とか。

松本 さん
飼い主の知識って大事だと思います。

徳永 アナウンサー
リードのいわゆる、距離の取り方、適正な長さというのも教える項目に入っているんです。
さあ、二つ目。

犬を飼いたければ、ペットショップ、じゃないんです。
さっき、生体販売を大久保さんが辞められた、という話ありましたが、法律が厳しく決まっていて、結果的にスイスでは生き物そのものを営利で売買するって言う事ができない。そもそも。

金子 さん
ペットショップで買う事ができない。

徳永 アナウンサー
じゃ、買いたい人は主にどこに行ってるかですよね、ここに行きます。

松本 さん
ティアハイム。

金子 さん
動物の家。

徳永 アナウンサー
これ、日本のペットショップと大分違いましてね、まず、ここをみてほしいんですが、いる犬たちは年代バラバラ。
これ、捨てられたり、引き取られたりした犬なんです。
で、「あたしこの子がほしい」と、いいますよね、すぐに譲ってくれません。

松本 さん
えええ。

徳永 アナウンサー
だめです。だってここほら、みてください。営利じゃございませんので、はい。売るのが目的じゃありません。
はい、会費や寄付でなりたっておりますので、厳しいです。
「飼いたいとおっしゃいましたね、あなた免許は?」「なんで飼いたいと思ったの、話ちゃんと聞かせて」、「場合によっちゃ、お断りしますよ」「どのワンちゃんなの、ほんとに通じ合ってますか、愛はありますか?」などといった主旨のことを聞きます。

「その犬とほんとに通じ合ってるかどうか、私たちティアハイムが審査いたします」ということ。
だいたい3回ぐらい通わないと最低、ダメなそうです。

松本 さん
徹底してますね。

金子 さん
ここまで、きちゃった。

徳永 アナウンサー
そうなんです。そして、犬飼いたければ、番組冒頭でもありました話です、犬税をお収めください。

松本 さん
はぁ。

小野 アナウンサー
これですよ。

金子 さん
これ、年間なんですか、1万円なんですか?

徳永 アナウンサー
はい、これ、自治体によって、額に差があるそうなんです。
だいたい、1頭飼って、平均で1万円から2万円を年間収めると、いうルールです。
しかも、細かく決まってましてね、これ、よく見てほしいんです。

1頭ならこれだけ、2頭なら倍に見える、そうですが、よく見て下さい。

松本 さん
ちょっと多いですね。

徳永 アナウンサー
そうです、2頭目、3頭目と増えていくと、率が上がっていきます。
なんか、所得税みたいにこう、ほんとに上がって行くようなシステムがちゃんとできていて、さらに同じ1頭でもここと、ここ、比べて下さい。

金子 さん
サイズが違いますね。

徳永 アナウンサー
いわゆる番犬とか、狩猟用の犬とかで噛むリスクが高い。
獰猛な犬になればなるほど、高い税金を収めなければならないというのも決まっています。
で、こうした犬税は何に使われるかというと、こういった、ま、ペットの環境整備に主にあてられる。ということであります。

松本 さん
素晴らしいですね。

金子 さん
これやっぱ、こういう法律できて、やっぱ捨てられる犬っていうのは、格段と減ってる訳ですか?

徳永 アナウンサー
0にはなってないんですが、減少傾向にはちゃんとあると言われているそうです。

小野 アナウンサー
犬税、賛成ですか?

松本 さん
賛成です。やっぱりあの、飼う人のモラルとか、その責任とか知識とかっていうの、やっぱり教えていかなきゃいけない時代になってるかもしれないですね。

金子 さん
税金があって、救える命っていうのも出てくると思うので賛成です。

視聴者の声

「ペットを飼う人は完全に登録制にし、応分の負担をしてもらいたい。そのお金で動物の殺処分をやめて、人間と共生できる社会を構築してほしい。」

「無理だと言われているが、ペットは全て登録制にすべき、そのためペット税を導入しても良いと思う。」

寒川 解説委員
実はかつて犬税ってあったんですね。
昭和20年、30年ごろって、けっこう多くの市町村でやってまして、昭和30年には、2600以上の市町村が犬税導入してたんです。
ただ、当時は犬のために使おうという目的じゃなくて、自治体の税収を上げるという、贅沢税みたいな形であったんですけども、これなんでなくなったかというと、実際は狂犬病の予防接種をする時に登録をするんですが、税金取られるんなら登録しないよ、という人たちが増えたんです。
で、不公平感が増えてしまい、さらに徴収にコストがかかるという事で昭和57年、長野県のある村を最後になくなったんですね。

小野 アナウンサー
把握が難しいという事ですか?

寒川 解説委員
そうですね、全ての犬を全部登録して、毎年毎年税金を取るとなると、登録しないという人がでてきてしまう。
一昨年、大阪の泉佐野市でも実は飼い犬税って検討されたんですけど、結局、同じような理由で今年、断念したんですね。

松本 さん
飼い主さんじゃなくって、その売る側、渡す側が登録制にするという事も難しい?

寒川 解説委員
それ、ありだと思うんですね。
ペットショップで買う段階で、前払いして税金を払ってしまうっていう方法も一つはあるんじゃないか。

視聴者の声

「犬税良いと思う。無責任な人減りそう。」

「ドイツに住んでいた頃、犬税を払っていた。」

「犬税を取るなら、犬の福祉(医療費控除とか、老犬介護とかも)充実してほしいな。」

「ペットを守るために犬税導入は仕方ないと思います。」

「犬税かナイスだな。」

「犬税は反対ですね。家計が苦しくなれば、また捨てる人が出てしまうかも。」

本間 さん
犬税についてはですね、やはり今、お話あったとおり、なかなか把握が難しいのかなぁと思うんですよね。

小野 アナウンサー
難しそうだと。

本間 さん
今横浜市で18万頭犬の登録があります。狂犬病予防の関係ですね。
正確にはわからないんですけども、ペットフード業界さんの調べによると、もうあと、数万頭ぐらいは登録していないのがいるんじゃないのかと。確かにそういう感じがするんですね。
そうしますと、今、現に飼ってて犬税を払ってる方と払ってない方がいるとかですね、あるいは、払えないから、やっぱり飼えなくなりましたとなると、いろいろ課題があると思うので。

視聴者の声

「最後まで看取りたいと思って、14才になる犬を飼っているけれど、闘病や介護にはかなりのお金が必要になります。命を捨てたくはないが、本当に最後の最後まで面倒を見きれるか、保証はありません。」

本間 さん

実際犬を譲渡するときには、犬を飼うとどれくらいお金かかりますか、とか結構リアルな話をするんです。
当然、狂犬病の予防注射とか登録のお金もあるし、いろんなその健康チェックもありますよね。
当然、エサ代もかかるし、病気になれば治療代もかかるし、相当お金がかかるという話をする。
その後、うちのスタッフが、個人面談ということで、どんな家庭環境ですか、とか、どんな家族構成なんですか、とか、場合によったら飼い主さんの年齢も聞くんですね。
高齢者の方で、飼いたいなという方いらっしゃる場合あるんですけども、ずばり言ってしまえば、後、何年ぐらい元気ですかね、とか、ありますよね。

松本 さん
必要だと思いますね。

本間 さん
ライフスタイルとかですね、もっというと、大きな意味のライフ・サークルを考えて、やはりベストマッチを見出さなきゃいけないので、その話を聞いて、初めてお渡ししますよというレベルですから、やはり、3回以上はですね、来てもらいます。

小野 アナウンサー
じゃ、そのやり方を全体に広げる際に、これはどうなんでしょう。
生体販売って言うそうですが、生きたペットをペットショップで販売するっていう行為自体が結果的にできないスイスのやり方。

金子 さん
ああ。

小野 アナウンサー
そこはどうお考えになりますか?

大久保 さん
今、日本ではもう産業としてなりたっていますので、これを全部やめるっていうと、難しいですし、それこそ、遺棄が増える。

小野 アナウンサー
増える? 可能性もある?

大久保 さん
たぶんむちゃくちゃ増えちゃいますよね。

金子 さん
逆に、ちょっと大きく育った犬を飼うことのなんかメリットみたいなものはあったりするんですか?

大久保 さん
ショップの中で人馴れとか、犬馴れしてますから、そういう子の方が逆に言うと問題行動が少ない、とは思いますね。

小野 アナウンサー
動物愛護センターで一度、人間に捨てられてしまった犬を引き取るような場合、一回捨てられたということで、飼いにくくなるという事はないんですか?

本間 さん
一度捨てられた子は、やはりダメージってあるはずなんですよね。
我々は、行動チェックとか健康チェックをした上でですね、ボランティアさんに助けてもらって、人とふれあうことが大切だということを、そういう犬たちに追体験させるんです。
その上で譲渡犬として見てもらうという手順を取ってるんですね。
子犬はほとんど引き取りはできないので成犬なんですけど、非常に落ち着いています。

松本 さん
逆に飼いやすいですよね。

本間 さん
飼いやすいと思います。

小野 アナウンサー
犬税に関する議論はもう大丈夫ですか?

大久保 さん
犬税に関しては産業としては逆に言うと買いづらくなってしまうので、微妙なところではあると思うんですけど、ただ犬税をもとにしてペットと災害時の対策を進めるとか、公共施設でドッグランを整備するとか、ほんとに飼い主さんがメリットが出るということであればやはり、積極的に犬税を払って登録もするっていう意識が高まる事になるので、犬税導入には賛成できます。

寒川 解説委員
登録もそうなんですけれども、やっぱり、だれが所有者かっていうのをはっきりさせるっていう事が必要だと思うんです。
動物の生体のマイクロチップを埋めてデータで管理するということがあるんですが、飼い主さんからすると、体に埋め込むのがかわいそうという意見もあるんですが、環境省によると、今、全体で5%ぐらい普及しているんですけれども、これが3割ぐらい普及したら義務化するかって、そんな議論もあるようです。
震災の時なんかは、はぐれてしまったペットに巡り会えるかもしれないということで、検討されているそうです。

徳永 アナウンサー
ちなみに、このスイスを、ま、マイクロチップは義務なんですって。

松本 さん
義務にはできないんですか、日本は?

寒川 解説委員
環境省ももうちょっと普及しないとさすがに、まだ今、5%程度の普及なんでいきなり義務化っていうのはなかなか難しいと。

金子 さん
いや、ある意味、命を救う手段にもなるわけですよね。

松本 さん
そうですよね。

寒川 解説委員
無責任に捨てないということも繋がりますよね。

小野 アナウンサー
スイスの場合、この犬税がこうした事に使われているんですよね? 

徳永 アナウンサー
目的税ですね。

視聴者の声

「免許、犬税、大賛成。めんどくさがるヤツや税金払えない人は飼うべきじゃない。」

「飼う人間が減れば捨てられる子が減る。」

「犬税もいいと思うけど、その代わりに公園にドッグランとか犬用トイレとか充実させてほしいなぁ。」

小野 アナウンサー
犬税について、それから生体販売について、話してきましたが、他にこれだけは考えてほしいと思っているってらっしゃる事がおありでしたらお願いします。

大久保 さん
生体販売に関しては、かわいいから飼うっていう考えですと、そういうユーザーを求めて業者も進んで行ってしまうので、そうでない買い方、かわいいのはほんとに最初の1年だけなので、それから10年以上と、付き合わなければいけないので、そういうつもりでワンちゃんを飼っていただくという事。
あとは、飼ってない方も世の中にはいて、飼ってない方と飼ってる方が、災害時などでは、一緒に生活しなきゃいけませんので、ペットの共生っていうのは飼い主さんだけではなく、飼ってない人の事も考慮して飼っていただきたいなと思います。

松本 さん
業者に対しては、ちょっと規制を強くするということはできるんですか?

大久保 さん
はい、動物愛護法が厳しくなっていますから。
逆に言うと今回の遺棄は非常に残念な事ですが、ちゃんとやってない方がもたなくなってきているということ。
頑張ってるショップさんで、しつけを取り入れて販売しているところも業者もありますから。

小野 アナウンサー
ペットショップやブリーダーの責任を問う声も届いていますね。

寒川 解説委員
やっぱり私たちにたくさん恩恵を与えてくれるようなペット、それを人間が身勝手に増やして、身勝手に、こう捨てたり、殺したりするって、それがおかしい、理不尽だって感じる社会でありたいと思いますよね。

視聴者の声

「日本人は犬の教育について認識が甘すぎる。人間社会にとけ込ませるためには飼い主のちゃんとした意識が必要。」

「免許というか飼う時に犬の一生は何年、エサ代はいくら、病気になったらいくらっていう講習は必要じゃないかと思う。」

小野 アナウンサー
どうもみなさんありがとうございました。

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