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競技ガイド

陸上競技におけるクラス分け

パラアスリートの障害には様々な種類や程度があります。パラスポーツ競技会では、それらの違いが競技結果に影響しないように、同程度の障害で競技グループを形成する「クラス分け」が行われます。

クラス表示の意味

陸上競技のクラスは「T42」のようにアルファベットと2桁の数字で表されます。

最初のアルファベットは「トラック・跳躍競技(100mや走り幅跳びなど)」か「投てき競技(やり投げ、砲丸投げなど)」かを表します。
T:トラック・跳躍競技
F:投てき競技


2番目は、1〜5の数字で障害の種類を表します。
3番目は、0〜9の数字で障害の程度(障害部位の区別を含む場合もあります)を示しています。国際競技会で適用されるクラスは0〜7までです。
基本的には数字が小さいほど障害の程度が重くなります。

2番目、3番目の数字によって表される障害の種類と程度

2番目 3番目

1

視覚障害

1

   

2

   

3

2

知的障害      

0

     

3

脳性麻痺他 座位

1

 

2

 

3

 

4

立位

5

 

6

 

7

 

8

4

低身長症

0

         

1

切断/
機能障害他
下肢

2

   

3

   

4

上肢

5

   

6

   

7

5

車いす

1

2

3

4

5

6

7

クラス一覧

  トラック・跳躍種目
視覚障害 T11 全盲。競技中は両目を不透明なゴーグルなどで覆う。競技では「伴走」や「コーラー」が一緒に競技する。
T12 視力0.0025から0.03まで、または視野直径が10度以内。競技では「伴走」や「コーラー」が一緒に競技することもある。
T13 視力は0.04から0.1まで、または視野直径40度以内。
知的障害 T20 知的障害がある選手。
脳性麻痺他 座位 T31 両手・両足に重度な痙性麻痺のある車いす使用者。車いすは足で操作可能なことがある。移動時は介助を受けているか、電動車いすを使用している。
T32 両手・両足に中等度から重度な痙性麻痺またはアテトーゼ(不随意運動)のある車いす使用者。手の機能に中等度から重度の障害がある。
T33 両手・両足に中等度の痙性麻痺のある車いす使用者。両手の動きにやや制限はあるが車いす操作は可能である。体をすばやく前後に動かすことが難しい。手を握ったり、話したりする動作に制限を認める。競技中に片手で車いすを操作するものも含まれる。
T34 両足に中等度から重度の痙性麻痺のある車いす使用者。両手や体の機能は、ほぼ正常である。
脳性麻痺他 立位 T35 両足に中等度の痙性麻痺のある立位競技者。手に軽度から中等度の制限があることがある。
T36 中程度のアテトーゼ(不随意運動)か失調性の麻痺のある歩行または走行が可能な立位競技者。
T37 片麻痺で歩行または走行が可能な立位競技者。
T38 両手・両足のどこかに最小の障害基準に定められている障害のある立位競技者。
低身長症 T40 身長発育が正常より著しく遅延するか、過小のまま停止し、以下の条件に適合する選手。
男性:身長130cm以下で、かつ上肢長59cm以下でその和が180cm以下
女性:身長125cm以下で、かつ上肢長57cm以下でその和が173cm以下
T41 身長発育が正常より著しく遅延するか、過小のまま停止し、以下の条件に適合する選手。
男性:身長145cm以下で、かつ上肢長66cm以下でその和が200cm以下
女性:身長137cm以下で、かつ上肢長63cm以下でその和が190cm以下
切断/機能障害他 T42 下記のいずれかに該当する選手。
1) 片側大腿部で切断しており義足を装着して競技する。
2) 片側の膝関節と足関節の機能を失っている。
T43 下記のいずれかに該当する選手。
1) 両側の下肢で切断(足底の50%以上の切断を含む)しており義足を装着して競技する。
2) 両側の足に最小の障害基準に定められている障害のある立位競技者。
T44 下記のいずれかに該当する選手。
1) 片側の下腿部(足底50%以上の切断を含む)で切断しており義足を装着して競技する。
2) 片側の足関節の機能を失っている。
3) 片側の手に最小の障害基準に定められている障害がある。
T45 下記のいずれかに該当する選手。
1) 両側の上腕部で切断している、もしくは同程度の先天性奇形がある。
2) 両側の手に最小の障害基準に定められている障害がある。
T46 下記のいずれかに該当する選手。
1) 両側の前腕部で切断(両手関節離断含む)している、もしくは同程度の先天性奇形がある。
2) 片側の上腕部で切断(肩肘関節離断含む)している、もしくは同程度の先天性奇形がある。
3) 片側の手に最小の障害基準に定められている障害がある。
T47 下記のいずれかに該当する選手。
1) 片側の前腕部で切断(片手関節離断含む)している、もしくは同程度の先天性奇形がある。
2) 片側の前腕部に最小の障害基準に定められている障害がある。
車いす(切断・機能障害他による) T51 両手に重度の障害があり、以下の動作のみ可能な選手。
1) 肩関節を動かす
2) 肘関節を曲げる
3) 手関節を手の甲側に持ち上げる(C5/6頚髄損傷レベル)
自力で座位バランスを保つことができないため、車いす上では膝上にあごを乗せるものが多い。
車いすを駆動する際は、小さなハンドリムを使用し、後方から引き上げるように駆動するものが多い。
投てき用具を握ることはできない。
T52 肩関節、肘関節、手関節の機能は、正常もしくはほぼ正常である。
指の曲げ伸ばしに制限がある。自力で座位バランスを保つことができない。(C7/8頚髄損傷レベル)
T53 両手の機能は、正常もしくはほぼ正常である。
腹筋と下肢背筋の機能がないため、自力で座位を保つことができない(T1〜T7脊髄損傷レベル)
T54 以下のいずれかに該当する選手。
1) 両手の機能が正常で、体幹の機能が部分的から正常に機能する(T8〜S4脊髄損傷レベル)
2) 足の最小の障害基準に定められている障害が、少なくとも1つ以上ある。
  投てき種目
視覚障害 F11 全盲。競技中は両目を不透明なゴーグルなどで覆う。競技では「伴走」や「コーラー」が一緒に競技する。
F12 視力0.0025から0.03まで、または視野直径が10度以内。競技では「伴走」や「コーラー」が一緒に競技することもある。
F13 視力は0.04から0.1まで、または視野直径40度以内。
知的障害 F20 知的障害のある選手。
脳性麻痺他 座位 F31 両手・両足に重度な痙性麻痺のある車いす使用者。車いすは足で操作可能なことがある。移動時は介助を受けているか、電動車いすを使用している。
F32 両手・両足に中等度から重度な痙性麻痺またはアテトーゼ(不随意運動)のある車いす使用者。手の機能に中等度から重度の障害がある。
F33 両手・両足に中等度の痙性麻痺のある車いす使用者。両手の動きにやや制限はあるが車いす操作は可能である。体をすばやく前後に動かすことが難しい。手を握ったり、話したりする動作に制限を認める。競技中に片手で車いすを操作するものも含まれる。
F34 両足に中等度から重度の痙性麻痺のある車いす使用者。両手や体の機能は、ほぼ正常である。
脳性麻痺他 立位 F35 両足に中等度の痙性麻痺のある立位競技者。手に軽度から中等度の制限があることがある。
F36 中程度のアテトーゼ(不随意運動)か失調性の麻痺のある歩行または走行が可能な立位競技者。
F37 片麻痺で歩行または走行が可能な立位競技者。
F38 両手・両足のどこかに最小の障害基準に定められている障害のある立位競技者。
低身長症 F40 身長発育が正常より著しく遅延するか、過小のまま停止し、以下の条件に適合する選手。
男性:身長130cm以下で、かつ上肢長59cm以下でその和が180cm以下
女性:身長125cm以下で、かつ上肢長57cm以下でその和が173cm以下
F41 身長発育が正常より著しく遅延するか、過小のまま停止し、以下の条件に適合する選手。
男性:身長145cm以下で、かつ上肢長66cm以下でその和が200cm以下
女性:身長137cm以下で、かつ上肢長63cm以下でその和が190cm以下
切断/機能障害他 F42 下記のいずれかに該当する選手。
1) 片側大腿部で切断しており義足を装着して競技する。
2) 片側の膝関節と足関節の機能を失っている。
F43 下記のいずれかに該当する選手。
1) 両側の下肢で切断(足底の50%以上の切断を含む)しており義足を装着して競技する。
2) 両側の足に最小の障害基準に定められている障害のある立位競技者。
F44 下記のいずれかに該当する選手。
1) 片側の下腿部(足底50%以上の切断を含む)で切断しており義足を装着して競技する。
2) 片側の足関節の機能を失っている。
3) 片側の手に最小の障害基準に定められている障害がある。
F45 両側の手に投てき競技の最小の障害基準に定められている障害がある。
F46 片側の手に投てき競技の最小の障害基準に定められている障害がある。
車いす(切断・機能障害他による) F51 両手に重度の障害があり、以下の動作のみ可能な選手。
1) 肩関節を動かす
2) 肘関節を曲げる
3) 手関節を手の甲側に持ち上げる(C5/6頚髄損傷レベル)
自力で座位バランスを保つことができないため、車いす上では膝上にあごを乗せるものが多い。
車いすを駆動する際は、小さなハンドリムを使用し、後方から引き上げるように駆動するものが多い。
投てき用具を握ることはできない。
F52 肩関節、肘関節、手関節の機能は、正常もしくはほぼ正常である。
指の曲げ伸ばしに重度の制限があり、投てき用具を把持することができない(C7頚髄損傷レベル)。
F53 以下のいずれかに該当する選手
1) 肩関節、肘関節、手関節の機能は、正常もしくはほぼ正常である。
  指の曲げ伸ばしに制限があるが、投てき用具を把持することができる(C8頚髄損傷レベル)。
2) F52の機能をもち、部分的に体幹機能をもつ不全麻痺タイプの頚髄損傷者。
F54 以下のいずれかに該当する選手。
1) 両手の機能は、正常もしくはほぼ正常である。
  腹筋と下部背筋の機能がないため、自力で座位を保つことができない(T1〜T7脊髄損傷レベル)。
2) F52の機能をもち、正常またはそれに近い体幹機能をもつ不全タイプの頚髄損傷者。
F55 以下のいずれかに該当する選手。
1) 両手の機能が正常で、部分的あるいは正常な体幹機能を保つ(T8〜L1脊髄損傷レベル)。
2) 両側の股関節離断であり座位で競技する。
F56 以下のいずれかに該当する選手。
1) 両手の機能が正常で、座位バランスが良好である。座位で両足を持ち上げる(股関節屈曲)ことができる、膝を合わせる(股関節の内転)ことができる、膝を伸ばす(膝関節の伸展)ことができる。また、膝を多少曲げる(膝関節の屈曲)ことができる場合もある。しかし、股関節を外側へひらく(股関節外転)ことができない。(L2〜L4脊髄損傷レベル)。
2) 両側の大腿骨が元の長さの1/2未満である切断者。
3) 両側の足の筋力低下が重度(MMT1〜2)である不全麻痺。
F57 座位競技者で、足に最小の障害基準に定められた障害が少なくとも1つ以上ある。

装具など競技方法の特徴

視覚障害(T11〜T13)

T11ではトラック種目の場合「ガイド」が伴走。跳躍種目では「コーラー」が音で選手に情報を伝えます。

伴走

選手とガイドは一つのひもを握り合いながら走ります。
互いの息を合わせること、高い競技力が求められます。

コーラー

走り幅跳びや走り高跳びでは、コーラーの声や手拍子を頼りに踏み切ります。

切断機能障害他(T42〜T44/F42〜F44)

義足

地面を蹴るときに生まれる反発力をいかにコントロールし、推進力や跳躍力につなげることができるか。選手は反発力に耐えうる肉体を作らなければなりません。

切断機能障害他(T45〜T47)

スタート

上肢切断の選手が身につける義手にはスタートや走る際のバランスをとる補助の役割があります。

スタート

選手によってはスタート時のみ用具を使う選手もいます。

切断機能障害他(F45〜F47)

砲丸投げ

左手に日常生活用の義手をつけて投てきする選手。
義手の形は選手それぞれです。

車いす(T51〜T54)

レーサー

トラック競技(+マラソン)は「レーサー」と呼ばれる、専用の車いすを使います。
重量は8~10キログラム程度で、材料はアルミ二ウムやチタンなど。軽く、強く作られています。

カーブを曲がる際は「レバー」を操作してタイヤの向きを変えます。
「ハンドリム」を叩いて前進。
2つの後輪は直径70センチメートル以内と規定されています。

レーサー

障害の軽い選手は正座で乗ります。
体勢を低くし、空気抵抗を減らすことでスピードアップを図ります。

レーサー

腹筋が使えず、自力で座位バランスを保てない選手は重心を後ろにして乗ります。

車いす(F51〜F57)

投てき台

専用の「投てき台」を使って競技する場合は、脚やお尻が浮かないようベルトで固定。

投てき台

投てき台の高さは75センチメートル以下と決められていますが、規則の範囲内で選手オリジナルなものを使うことができます。

協力: 公益財団法人日本障害者スポーツ協会
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