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NBA2013-14シーズン いよいよ開幕!

高橋 香代
2013年10月31日
   著者の高橋 香代さん
今週NBAレギュラーシーズンが開幕する。
昨シーズンの王者で、レブロン・ジェームス率いる貫禄たっぷりのマイアミ・ヒートは4年連続ファイナル進出とファイナル3連覇を目指す。
チームはさほど大きなメンバーの入れ替えもなく、準備万端で開幕を待ちわびているのは言うまでもない。ヒートの開幕戦はもちろん全米中継だ。
一方でオフ中、さまざまな選手や監督の入れ替えなど、まさかの動きもたくさんあり、今シーズンも激動のNBAから目が離せない。
東西各カンファレンス、私がぜひとも応援したい注目チームがこちら。

〇西カンファレンス:「ロサンゼルス・クリッパーズ」
こちらも開幕戦は全米生中継されるほど、注目チームの一つだ。
2008年にファイナルを制して今シーズン、ボストン・セルティックスから移った名将ドック・リバース新監督の采配に注目したい。
司令塔クリス・ポール選手率いるクリッパーズは、めきめきと頭角をあらわしたものの、昨シーズンはプレーオフで敗退してしまった。
技術・能力としてはかなりのポテンシャルを秘めたメンバーがそろうが、プレッシャーがかかり窮地に追い込まれた時の対応に課題が残る。

リバース監督・・「まず一つのカギは、逆境や苦しい局面のときにどうやって一緒にそれをハンドルし乗り越えるか。軌道修正できる精神力とタフさが必要。試合中クロックはどんどん進んでいくなかで、フラストレーションからいかに修正していくか。ひとたびシーズンが始まれば文句など言っている暇はない」

そして、これも精神面を鍛えるための意識改革の一つと思うが、本拠地ステイプルズセンターでホームゲームの際、一緒にアリーナを共有している名門ロサンゼルス・レイカーズの大量に飾られてある優勝バナーや永久欠番のフラッグなどは、すべて覆い隠してしまったそうだ。
クリッパーズには優勝経験がないため肩身が狭かったのだが、「ここはわれわれクリッパーズの聖地である」という自覚とプライド、つまり自信を持つということである。
新監督の責任感に満ちた力強い言葉が続く。
「今このチームは私のものだ。私はいまクリッパーズの監督。われわれに問題が起きればそれは私の問題だ」
このチームの全責任は私が取る、こうはっきり言い切ってくれる頼もしさはさすが。

昨シーズン活躍したブレイク・グリフィン選手にも意識改革を求めている。
強要はしないがポール選手とともにグリフィン選手にもリーダーシップを身につけ、コートを取り仕切ってもらいたいそうだ。
グリフィン選手にもそれなりの自覚があるようだ。
グリフィン選手は言う。
「確かにたくさん試合に出る選手はリーダーになる必要があり、ポールと自分はほとんどの時間、試合に出ている。選手として4年目である自分は毎年進歩する必要がある。リーダーにはいろんなタイプがいるけど、どなるタイプ、話して伝えるタイプ、例を挙げ示すタイプ、言葉数は少ないが重要なことだけ言うタイプ。自分は出て行って、どなるタイプでもなければ、練習中1から10まで説明して諭すタイプでもない。知識など言うべき要所に明確にポイントだけ伝え、それがチームの手助けになれば、と思う」

〇東カンファレンス:「ブルックリン・ネッツ」
本拠地もチーム名もリニューアルしてから2シーズン目となるネッツはそうそうたるメンバーをそろえ、間違いなくすごい。
セルティックスから、ポール・ピアース選手、KGことケビン・ガーネット選手、そしてジェイソン・テリー選手の大ベテラン3選手を獲得。
それぞれチャンピオンリングを持ち、ピアース選手とKG選手は2008年にセルティックスで優勝。
テリー選手は2011年に不動の王者ヒートを当時所属していたダラス・マーベリックスで破り優勝するなど技術も経験も実績も超一流。
今シーズン、ネッツはロースターに約190億円の投資!この数字はリーグで最高額と言われている。
と同時に、経験豊富なベテランがそろい、平均年齢もリーグで一番高くなった。
チーム再建に本格始動となった昨シーズン、新アリーナの総工費に1ビリオンドル(約970億円)を投じたチームにとっても、昨シーズン、突然の引退直後に監督に就任したジェイソン・キッド監督にとっても、ばく大なお金を惜しみなく投じた今シーズンこそは、何としても優勝を目指したいところだ。

ピアース選手・・「選手デビューから15年在籍していた古巣から突然の移籍には少々戸惑ったが、せっかく与えられたチャンス。自分を含むこのチームが優勝に届くようプロとして存分にやるつもりだ。そして適材適所という言葉があるように、このチームで自分をいかせる最高の役回りを模索中だ」
KG選手・・「優勝へ向け、こうして必要な材料・条件がすべて整った今、どうやってうまく融合し、みんな早く一つにまとまるかがカギ。またこのチームはディフェンス強化が絶対必要。リーグで3本の指に入るくらいのディフェンス力を培うことがまず第一歩だ」
2008年に最優秀守備選手賞を受賞したKG選手が言うと説得力が増す。

チームをけん引しているデロン・ウィリアムス選手、ジョー・ジョンソン選手、ブルック・ロペス選手に、ピアース選手、KG選手が加わった広告写真が、ネッツのホームページに掲載され、チームの顔としてこの5人の先発メンバーが想定されている。さらにシックスマンとしてテリー選手(2008~09シックスマン賞受賞)、今季新加入のアンドレイ・キリレンコ選手と最強メンバーを用意した。とにかくすごいのだ。

レギュラーシーズンに関しては、監督が采配を振るわなくても十分に勝ちを量産できるだけのタレントを備えたメンバーであろう。
しかし、ポストシーズンになれば、対戦チームへの準備・戦略が必要となり、監督の手腕や力量、そして判断力・決断力が試されることになる。
リーグで一番平均年齢が高い選手たちの健康面も課題となる。

いよいよNBA開幕、今季も目が離せない熱戦を期待しよう!!


著者プロフィール

【著者】高橋 香代
北海道出身。99年TBSの人気番組「NBA Mania」のパーソナリティを務めて以来、NBAの魅力にすっかりはまってしまった。以後、日本とアメリカを行き来しながら現場に足を運ぶ。