1. スポーツオンライン トップ >
  2. コラム

ラム

- NBA

「プレーオフで注目すべき選手、トップ3」

北舘 洋一郎
2013年4月9日
著者の北館洋一郎さん
シーズンも残り10試合をきり、リーグ上位チームはプレーオフへの準備を着々と進めている。
最終戦まで、もつれそうなのは唯一、西部地区8位、最後の1スポットをユタ・ジャズとロサンゼルス・レイカーズのどちらが勝ち取るかだろう。
そこで、今回はプレーオフで注目すべきトップ3の選手をピックアップして、プレーオフの行方を予測したい。

1位 カーメロ・アンソニー (ニューヨーク・ニックス)
現在(現地4月7日)12連勝中のニックスの中心はカーメロにほかならない。
タイソン・チャンドラー、J.R.スミス、ジェイソン・キッド、レイモンド・フェルトンなど今のニックスには才能あふれる選手がそろってはいるが、主役はやはりカーメロだ。
無冠のスーパースターとまで皮肉をさんざん言われながらも、ここにきてカーメロはやっと結果を出し始めた。
その一番の理由はプレースタイルを変えたことが大きい。
今までは、ポジションをシューティングガード寄りのスモールフォワードでプレーしていたが、今シーズンはパワーフォワード寄りのスモールフォワードでプレーしている。
もちろん、対戦相手によって、ニックスはスモールラインナップを組む場面も多く、そういうときはパワーフォワードでプレーしている。
これが非常にカーメロにはマッチした。
本来、フィジカルなオフェンスが得意でローポストからの得点力はレブロンやデュラントをしのぐうまさがある。
スリーポイントシュートも狙えるためマッチアップするディフェンスは的が絞りにくいのも事実だ。過去のキャリアでは1試合平均で約3・5本打っていたスリーポイントが今シーズンは約6・3本まで増えたのに、成功率が落ちていないことからもシュートセレクションの向上にも目を見張るものがある。
ひとつだけ言えることは東部地区でヒートを倒す可能性があるチームはカーメロ率いるニックスしかいないだろうということだ。

2位 レブロン・ジェームズ (マイアミ・ヒート)
レブロンの目標はただひとつ。2連覇だ。
NBA歴代2位の27連勝という大記録を達成した後、3月31日から3試合をけがで欠場というのはおそらく名目で、実際はプレーオフへ向けての体の休養とメンテナンスが目的だったはずだ。
今のレブロンには体の好調をファイナルまで維持することが最重要で、最高のコンディションでプレーオフに臨めるか。
それぐらいしか心配材料はない。
それほどレブロンの今シーズンの完成度は抜群にいい。
フィジカルで、かつスピーディーな試合展開を仕掛け、チームメートをリードしながらワンマンプレーにならないようにボールをコントロールすることができれば、今のNBAでレブロンが最強の選手といえる。
また、チームとしての唯一の弱点であるペイントゾーンでのディフェンスをレブロンがどういう手段を取り、克服していくのか。
これもリバウンド、ブロックショットでのレブロンの活躍が増えれば増えるほどチームのディフェンスは安定していくだろう。
どちらにせよ、今のレブロンの実力を持ってすれば、試合を勝ち取るために「今自分がすべきプレー」に集中していれば、おのずと結果はついてくる。
プレーオフに出場する選手の中でレブロンはどの強者よりも頭ひとつ抜けて、最もチャンピオンリングに近い男と言える。

3位 ケビン・デュラント (オクラホマシティー・サンダー)
今シーズン、デュラントが大きく変貌した部分は「ハングリー精神をあらわにした」ことだ。
今までのデュラントは寡黙にプレーするイメージが強かったが、今シーズンは感情をむき出しにして戦う姿が多く見られる。
レフリーのジャッジへの不満(ファールをとってもらえない時)をコールする場面が多くなり、テクニカルファールが増えた。
普通はテクニカルファールが増えることはよくない傾向と見られるが、今までがあまりにもおとなしすぎたデュラントの場合は、これはポジティブでいい傾向にあると評価されているのが、いかにもデュラントらしい。
また、徐々にオフェンスでのフィジカルが強くなり、もともと得意なアウトサイドからのジャンパーとドライブインからのダンクというこのふたつのオフェンスのコンビネーションは相手ディフェンスにとっては、だいぶやっかいだ。
このシーズンで第4クオーターでの確率の高い得点力にも安定感が生まれ接戦での強さも抜群だ。
残る課題はどのようにしてもう一枚の看板選手、ラッセル・ウェストブルックと共存し、オフェンスでのケミストリーを生み出すかだ。
相手のエースを押さえ込むほどのディフェンス力が未熟である。
この弱点をデュラントは爆発力のあるオフェンスでカバーしなければならないことがプレーオフ唯一の課題だろう。
西部地区を勝ち抜くにはインサイドの強力なスパーズ、クリッパーズ、グリズリーズのいずれかのチームとの戦いを制しなければならない。
デュラントがフィジカルプレーヤーに徹することでその道は開ける。