8月19日

あなたの最強の味方“集中力”SP

新型コロナウイルスの感染と隣り合わせの、わたしたちの生活。
「なんとなく気が散る」「家事をしていると、物忘れが多い」「子どもの落ち着きがなくなって、イライラする」・・・こんな悩みを抱えている人が多いようです。
これ、もしかしたら“集中力”が落ちていることが原因かもしれません。実はいま、新型コロナの感染への不安・ストレスから、わたしたちは日常生活で“集中力”を発揮しにくくなっているんです。
“集中力”というと、仕事や勉強など「1つのことに没頭する」ときにだけ使うものと思われがちですが、実は「いくつものことを同時に行う」家事などにも大きく影響します。
そこで番組では、日常生活の場面ごとに“集中力”のお悩みを解決!「子どもに“集中力”をつけさせる」方法もご紹介!最新の脳科学に加えて、教育・東洋医学などのさまざまな面から、家庭における“集中力”にアプローチしました。

リラックス&やることリストで、家事の効率UP!

家事の前に3分間 “目をつぶる”

効率的に家事を済ませるためには、脳のワーキングメモリを整理しなければいけません。ワーキングメモリとは、やるべきことを覚えておく「脳の作業台」のようなものです。
このワーキングメモリを整理するためにやることが、「3分間目をつぶる」ことです。目を閉じて目から入ってくる情報をシャットアアウトすることで、私たちの脳は勝手にワーキングメモリの整理を始めてくれます。
目を閉じている間は、できるだけ何も考えないで、呼吸に集中することがポイントです。忙しくて3分が無理であれば1分でもOK。やることが多くて忙しい!という日にこそ、やるとよいそうです。

やることリストを作る

脳はもともと、いろんなことを同時並行で進めるマルチタスクには向いていないといいます。
そこで、やるべきことの“見える化”が効率的に仕事をこなす鍵を握っています。

<家事の効率をあげるやることリストの作り方>

  1. リストは1つにまとめる・・・いろんなところにバラバラに書くのはNG
  2. 時間の流れに沿って書く・・・優先順位ではなく、やる順番に朝から
  3. できるだけ具体的に書く・・・何をするか一目で分かるように
  4. 仕事とプライベートを分けない・・・内容で分けず、やる順番に

「指さし確認」で、脱“うっかりミス”!

家を出てしばらくして、「あれっ、鍵かけたっけ?」と思って、家に戻逆戻り・・・。
こんな「うっかり」も、集中力が原因なんです。
専門家によると、私たちが集中して見ることができる範囲は、せいぜい親指の爪程度。「見ているようで、実は見ていない」ということが多いんです。そこで、この「うっかり」を防ぐのに効果があるのが、「指さし確認」。指先の狭い範囲に集中することができ、「うっかり」を防ぐことができます。鍵をかけたら、鍵穴を「指さし確認」。エアコンの電源を切ったら、エアコンを「指さし確認」。意識を集中させて記憶に刻み込めるので、“うっかり”が簡単になくせますよ!

子どもに集中力をつける!

子どもに合った集中力の引き出し方

これまで多くの子どもの学習相談に応じてきた小川大介さんによると、子どもの特徴によって、集中力の引き出し方は異なるといいます。

【キョロキョロしがちな子】
視界に入るものに気を取られやすいタイプ。勉強するときに、よけいな物を視界に入れないことがポイント。

  • 壁向きに座るなら、壁にあれこれ貼らない。
  • 机の上に、そのとき必要なもの以外を置かない。
  • 家族が目の前を横切らないようにする。

・・・などに気をつければ、自然と目の前の物に集中できるそうです。


【すぐにおしゃべりをする子】
音に敏感なタイプで、家族が出す物音で集中が切れやすい子。1人部屋が向いている。
ただ、目的意識を持つことで集中しやすい傾向があるので、環境さえ整えば集中しやすい子だそうです。

【モゾモゾ動く子】
音楽を聴くと自然に体が動くような子で、体を動かしながら自分のリズムで集中するタイプの子。「ジッと座っていなさい」と言うと、逆にジッとしていることに意識が向いてしまって、勉強に集中できないそうです。
例えば床に寝転がったり、歩いたりしながらの方が集中できて勉強の内容が頭に入りやすいということもあるので、本人に任せてあげるとよいそうです。

また、子どもの集中力のお悩みで多いのが、「嫌いな教科」に取り組む方法です。
小川さんによると、そんなときに親が子どもにしてあげるとよいのは、「とにかく褒めること」。
例えば、まだ始めていなくても・・・「あ、テキスト開いているじゃない、いいね」と褒めたり、「ひとまず、最初の方だけ読んでみたら?」とか、「どんなことを習ったの?分かったことだけでいいから教えてよ」など、努力しなくてもできることを問いかけてみることが大切。そして少しでも読んだら、「いいね」「読めたね」と褒めて、聞いたことに答えてくれたら、「なるほど、ありがとう」「そうなんだ、すごいね」と感心してあげてください。
そうすることで、子どもには苦手な教科に取り組む「やる気」が出て集中しやすくなるといいます。

やる気を刺激して、集中力を高めるテクニック

小川さんがオススメするのは、学習計画を「付箋」で作る方法です。
紙に、『やることゾーン』と『終わったゾーン』を作って、その日にやることを書いた付箋を貼りつけます。
そして、1つ終わるごとに、付箋を『終わったゾーン』へ移動させます。
できた証しが目に見えるので、達成感や満足感、安心感を感じることができます。そうすることで、子どもの集中が続きやすくなるのだそうです。

集中力を瞬時に高めるテクニック

刺激するだけで集中力が高まる“ツボ”

ことし6月、アメリカで発行された学術誌に、鍼治療の論文が発表されました。「三叉(さんさ)神経」をはりで刺激すると、集中力をつかさどる「前頭前野」の血流量を増やせるというもの。研究した久島達也さんによると、ハリでなくても、自分でツボを押すことで、同様の効果が得られるそうです。

【集中力を上げられるツボ・前頭切痕(ぜんとうせっこん)】
眉頭の下のくぼみの表面に親指を当てて、ひじをついて、頭の重さで15秒間押します。ジーンと押された感覚が目の方向に広がっていくような感覚を得られれば正しくできています。久島さんによると、ある程度痛みを感じるくらいで効果が期待できるそうです。
これまでに、やり過ぎによる副作用の報告はありませんが、押すほど効果があがるものではないので、1日2~3回程度を目安に行ってください。

“オノマトペ”で集中力アップ

音や物事の様子を表す言葉「オノマトペ」。そのときの状況や気分にあったオノマトペを上手に使うと、やる気をつかさどる脳の部分を刺激して、集中力をグッと高めることができます。
電気通信大学教授の坂本真樹さんが開発した「オノマトペAI」は、1つ1つの音を、人がどう感じるのか、43の項目で評価し分析。新しいオノマトペを作り出すこともできます。
このAIを使って、「暑くて何もする気になれない。でも動かなきゃいけない・・・」というときに最適なオノマトペを分析すると・・・

気分よく立ち上がるためには、「やい!」と言って立ち上がるとよいという結果に。一方で、私たちが言いがちな「よいしょ」は、機敏に動くときには向いていないようです。
さらに、「夫とケンカをした・・・」というときに、最適なオノマトペを分析すると・・・

明るく楽しい気持ちに切り替えるには、「きゃぱきゃぱ」と言うのがいいと分析しました。
坂本さんによると、「かきくけこ」というのは、「きりっとした」というときに使われるような機敏さが表され、「ぱ」というのは、明るくはじける感じを与えるので、「きゃぱきゃぱ」と言えば、気持ちを切り替えて家事に集中することが期待できるのではないかとのことでした。「いらいら」と口にすると、さらに不快になって集中力がガタ落ちになるので注意してください!

専門家ゲスト:篠原菊紀さん(公立諏訪東京理科大学教授)、小川大介さん(教育家)、久島達也さん(帝京平成大学教授)

ゲスト:青木さやかさん

VTRゲスト:枝川義邦さん(早稲田大学理工学術院教授)、JUNYAさん(サプライズクリエイター)、中村太地さん(棋士)、坂本真樹さん(電気通信大学教授)

リポーター:小林孝司アナウンサー