2月16日

クイズとくもり 知らないと大損!“ホンビノス貝”

最近、関東のスーパーを中心に目にするようになった「ホンビノス貝」を特集しました。
知名度はいまひとつですが、“おいしい!安い!調理しやすい!”と三拍子そろった貝なんです。
番組では、うまみの秘密や調理するうえでのテクニックを紹介するとともに、
酒蒸しからフレンチまで、ホンビノス貝を堪能できるさまざまなレシピをお伝えしました。

ホンビノス貝は砂抜きがいらない!

ホンビノス貝はあさりなどと違って、砂抜きする必要がありません。「貝博士」こと学習院女子大学教授の品川明さんによると、あさりが砂地に生息しているのに対し、ホンビノス貝は泥地に生息しているため、砂をかむことがないそうです。多少の泥を含んでいたとしても、流通の過程で排出されると考えられています。ただし、潮干狩りでとれたものは砂を含んでいる可能性がありますので、砂抜きすることをおすすめします。また、スーパーなどで売っているものは砂抜きする必要はありませんが、表面の汚れはしっかり洗い流してください。

ホンビノス貝の酒蒸し

都内で貝料理専門店を営む延田然圭さんに、ホンビノス貝の酒蒸しのコツを教えていただきました。ホンビノス貝は口が開くまでに時間がかかるので、酒だけでなく水を多めに入れることがポイント。そうすると、殻が厚いホンビノス貝も早くふっくらと火が通るそうです。また、加熱しすぎると身がかたくなってしまうので、口が開いたら早めに取り出してください。

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そもそも「ホンビノス貝」って何者?

ホンビノス貝の原産地は北アメリカ大陸の東海岸で、日本には20年ほど前に貨物船にくっついて入ってきたと言われています。その後、東京湾で繁殖し、あさり漁の際に一緒にとれるようになりましたが、当初は市場でも値がつかないので捨てられていました。ところが、東京湾の沿岸で深刻な青潮がたびたび発生し、あさりの大量死が頻繁に起きるようになると、千葉県の船橋漁協がホンビノス貝に注目し、いち早く、漁を始めました。ホンビノス貝は生命力が強く、青潮の影響をあまり受けなかったのです。2017年には「千葉ブランド水産物」に認定され、千葉県から品質の優れた水産物として認められました。
ホンビノス貝は外来種ですが、東京海洋大学准教授の工藤貴史さんによると、あさりなどの在来種に被害を与えたという報告はなく、駆除対象になリえる特定外来生物にも指定されていません。水産資源として有効活用されている珍しい外来種だそうです。

うまみ成分4倍!“スーパーホンビノス貝”

千葉県船橋市でホンビノスラーメンを提供しているラーメン店オーナーの黒川裕士さんに、ホンビノス貝のうまみを大きくにアップさせる方法を教えてもらいました。それは、ホンビノス貝を水からあげた状態でぬれタオルをかぶせ、冷蔵庫に2日間おいておくだけというもの。水からあげておくと酸素不足に陥るため、酸素を使わずにエネルギーを生み出そうとし、その過程でうまみ成分のコハク酸が増えるのです。学習院女子大学教授の品川明さんによると、ホンビノス貝にはもともと、あさりの5倍以上のコハク酸が含まれていますが、2日間冷蔵庫においておくと、コハク酸はおよそ4倍になるそうです。ただし、消費期限内には食べるようにしてください。

インスタントラーメンがグレードアップ!

コハク酸を4倍に増やした“スーパーホンビノス貝”を使って、インスタントラーメンをおいしくする方法を紹介しました。ポイントは、スーパーホンビノス貝をゆでた、うまみたっぷりのゆで汁でラーメンを煮ること、そして、ホンビノス貝の塩気がゆで汁に出るので、粉末スープの量を控えめにすることです。

ホンビノス貝のインスタントラーメン

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プリプリむき身の作り方

ホンビノス貝は貝柱の力がとても強いため、生でむき身にするのが難しい貝です。ゆでればむき身にできますが、一度火がとおったむき身をフライなどに再加熱すると、火がとおりすぎてかたくなってしまいます。そこで、千葉県船橋市の和食店総料理長の笹沼順一さんに「生のプリプリむき身」を作る方法を教えてもらいました。冷凍したホンビノス貝を水につけてしばらくすると、半解凍状態となって貝柱がゆるみ、殻に隙間ができます。その隙間にバターナイフなどを入れて身をはがせば、生のプリプリむき身が作れます。このプリプリむき身を使って調理する際には、解凍したときに出るドリップも使ってください。ドリップにもうまみがたっぷり含まれていますので、料理がさらにおいしくなるそうです。

深川風たまごとじ丼

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ホンビノス貝の万能たれ

プリプリむき身を使ったホンビノス貝の万能たれも紹介しました。ごはんのお供に相性抜群のほか、うどんやパスタに混ぜたり、ごはんと一緒に炒めてチャーハンにしたりするのもオススメ。この万能たれは味がしっかりしていますので、ほかの具材や調味料を入れなくても大丈夫だそうです。

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ホンビノスの貝だしテクニック

貝料理専門店店主の延田然圭さんに、貝だしをおいしくとる方法を教えてもらいました。 ポイントは水だけでなく、氷を入れて加熱すること。学習院女子大学教授の品川明さんが測定したところ、ホンビノス貝を水だけで加熱するよりも氷も入れて加熱するほうが、うまみ成分であるアミノ酸の量がおよそ3割多くなっていました。加熱すると酵素が働いてうまみ成分が増えるのですが、温度が高くなりすぎると酵素が働かなくなります。氷を加えて加熱することで温度が上がるのに時間がかかかり、酵素を長く働かせることができるため、うまみ成分がより増えると考えられます。なお、火加減は中火がおすすめ。弱火だと、調理時間がかなり長くなってしまいます。延田さんによると、おいしさは弱火でも中火でも変わらないそうです。

ホンビノスの貝だし

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だし巻きたまご

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茶わん蒸し

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貝だし茶漬け

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イタリア風炊き込みごはん

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あんかけチャーハン

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ホンビノス貝でフレンチ!

ホンビノス貝を愛用して15年。東京・浅草の“二つ星”フレンチレストランのシェフ、渡辺雄一郎さんに、ホンビノス貝を使ったフレンチを2品教えていただきました。うまみが強いホンビノス貝は、フレンチの食材とすばらしいハーモニーを奏でるそうです。

アラブルギニヨンは、フランス・ブルゴーニュ地方のエスカルゴを使った料理です。今回はエスカルゴの代わりにホンビノス貝を使ってアレンジしました。

ホンビノスのアラブルギニヨン

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ホンビノスのタルタル仕立て

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リポーター:副島淳さん(俳優)
ナレーション:日髙のり子さん