発達障害とは、生まれつきの脳機能の発達のアンバランスさ・凸凹(でこぼこ)によって、社会生活に困難が発生する障害のことです。
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発達障害の難しさは、その障害が見た目からは分かりにくいことにあります。
たとえば、本人としては悪気がなく自分の感じたままに行動しているものの、周囲からは「衝動的でわがままだ」「人の話を聞けない変わった人だ」などと誤解を受けることも多くあります。
他にも、視覚過敏や聴覚過敏があって耐えがたい環境にいるのに、「それぐらい我慢できるでしょ」「集中できてないだけ」などと本人の頑張りの問題にされてしまうことも。
そのため、発達障害の当事者たちは、「どうして自分だけ出来ないんだろう…」と思い悩んだり、「“普通の人”にならなければ」というプレッシャーにさいなまれたりして、失敗体験の積み重ねから「うつ病」などの二次障害に至る場合も少なくありません。
日本では、発達障害は行動や認知の特徴(特性)によって、主に次の3つに分類されます。
3つは、人によっては重複する場合もあります。
同じ診断名でも特性のあらわれ方は人によって異なります。
※WHOの基準(ICD-10)と、米国の基準(DSM-5)によって分類の仕方や呼称は異なります。
※知的発達の遅れ(知的障害)を伴う場合もあります。
※発達障害者支援法では、この他にもトゥレット症候群や吃音(症)なども発達障害に含まれICD-10に基づいてその範囲が定められています。
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【コミュニケーションおよび対人関係の障害】
人の気持ちを想像・理解するのが苦手、冗談や比喩が理解できない、興味のあることを一方的に話し続けてしまう、非言語的なサイン(表情・目配せなど)を読み取るのが困難 など
【同一性へのこだわりや興味・関心の狭さ】
日課・習慣の変化や予定の変更に弱い、特定の物事に強いこだわりがあるなど
【その他の特性】
聴覚・視覚・触覚など感覚の過敏、鈍磨を伴うこともある
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【不注意】
物をなくすことや忘れ物が多い、人の話を一定時間集中して聞けないなど
【衝動性】
予測や考えなしに行動してしまう、相手の話を待てないなど
【多動性】
じっとしていられない、動き回る、しゃべりすぎるなど
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