困りごとのトリセツ(取扱説明書)

集中しすぎる

【投稿者の対処法】

  • ◎作業を始める前にタイマーを設定し、それが鳴ったら必ず作業をやめるようにする。
  • ◎声をかけられても気づかないことが多いので、視界に入るように手を振ってもらったり、「おわり」などと書いたカードを出してもらう。

●対処のポイント

  • ◎一日の中で作業時間と休憩時間をあらかじめ分け、タイマーをセットするなどして、過集中状態になっても疲れすぎる前に休憩が取れるように環境設定しておくと良いでしょう。
  • ◎集中しすぎて周囲の声かけに気づかなくなる場合は、肩をたたくなど、声以外の方法で知らせてもらうよう、周囲の人にお願いしておくのも一つの手です。

印刷して使える“わたしのトリセツ” 自分の困りごとと希望する配慮を周囲の人たちに伝えるのに役立ちます

コチラから(PDF)

どのような特性?

発達障害のある人の中には、注意の散漫さがある一方で、短期的にものすごい集中力を発揮したり、自分の興味関心が強い特定の物事に時間を忘れるほど没頭したりといった、いわゆる「過集中」の状態になりやすい人もいます。過集中を仕事や創作活動などに活かすことができれば高い生産性を発揮するなど、良い面もありますが、一方で過集中が切れた際に一気に疲れが来てしまったり、他の活動や仕事との切り替えができず不都合が起こってしまうこともあります。

一般的な対策

対策としては、適度な休憩を入れられるようにスケジュール化してアラームやタイマーを使ったり、周囲の人たちに声かけを依頼したりしておくこと。また、集中する環境と休息する環境を変えること、自分に合った切り替えやクールダウンの行動パターンを工夫すること、集中した後は十分な休息を取れるように、普段からあまり仕事や予定を詰め込みすぎないようにルールを決めておくこと、などが考えられます。

▼みなさんからの困りごと・対処法

  • No.14

    私は集中すると周りの音が聞こえなくなり、時間がたつのも忘れてしまいます。
    この特性で困るのが電車に乗っているときです。電車内でじっとしているのも辛いので本やスマホを読んでいると降りたいところで降りられなくないときがあります。なので、何分で電車が着くのか調べてタイマーをかけます。
    (koko☆(ここほし) 女性20代 東京 当事者)

  • No.13

    PCを使う場合、時間を時々見ながら2時間を限度に決めて、1クールとして操作するようにしています。あとは、必ず音楽を聴き気持ちと頭の整理をしたり、自室を出てリビングに行き家族と話をしたりテレビを見たりするようにしています。疲れや心の疲労が取れる良い方法だと思っています。
    (一彦 男性60代 東京都 当事者)

  • No.12

    私は大学時代にADHD、自閉スペクトラム症候群と診断されました。集中しすぎてしまい、虚脱症状がひどく、前頭葉あたりで、こめかみあたりから締め付けられるようなひどい頭痛が起こります。対策としては、過集中状態が持続する時間を知ること、何かの動作を決めて、それをトリガーにして、過集中状態に意識的に入れるようにすることです。
    (ニック 男性20代 福岡 当事者)

  • No.11

    私は好きなことに集中しすぎてしまうと、寝食を忘れて何時間も、いっさいの休憩もせずに取り組み続けてしまいます。自分でいくつかプラカードを作成し、母に説明とお願いをしてそれを渡してあります。私が集中し続けていたら、母が部屋のドアを少し開けてプラカードを示してくれます。
    (sana 女性30代 神奈川 当事者)

  • No.10

    私は、ASDとADHDを併発しています。何かひとつ手をつけると没頭して気付いたら1時間2時間経っていることが多くて、過集中が切れたら、脱力していたり、過集中している間の記憶が抜けていたりします。周りに声をかけてもらったり、スマホのタイマーを使ったりして、過集中になっていても気付けるようにしています。けれど、それでも気付かないことが多くて、強制的に止められることもあります。
    (さー 女性20代 宮崎 当事者)

  • No.9

    私はアスペルガー症候群です。過集中で、すぐに精神的な燃料切れになるので、キッチンタイマーやスマホのスケジュールを活用し、まだ出来そうでも休息を入れています。運動をすると、定型発達の人よりも気分安定効果がずっと高いように思います。ランニングやジム通いは欠かせません。お気に入りのところに出かけることも、ウォーキングを兼ねて役立っています。
    (風 男性30代 神奈川 当事者)

  • No.8

    集中している以外のあらゆることへの注意力を分散させることができません。時間、周りの人、記憶、周りの状況など、全て無です。いつの間にか、時間が過ぎていたり、人が迷惑していたり、記憶が抜け落ちていたり、無意識で歩いて場所移動していたりと我に返るといろいろなことが起きています。
    (ロンリーウルフ 男性40代 福岡 当事者)

  • No.7

    昔から好きなことは寝るのも忘れご飯も後回しで集中してやってしまいます。子供は、学校で先生が止めてと言ってるのに集中し過ぎて先生の声も聞こえないので、先生にパン!パン!と手を叩いてもらったり、肩をトントンしてもらったりして止めてもらうようお願いしています。私は、タイマーがなったらどんなにやりたくても我慢するのだと呟きながら行動しています。
    (デイジー 40代 岡山 当事者)

  • No.6

    23歳のときADHDと診断されました。視覚から入った情報を処理するのは、普通の方よりも早いのですが、聴覚から入った情報を処理するのは、全く出来ません。常に誰が何を言っているのか理解すべく集中しすぎるあまり、体調不良やパニックに陥ることもあります。そんな時の対策方法は一人になること。また、人混みの中の騒音をも聞き耳を立てようとしてしまうため、必ずヘッドホンと音楽プレイヤーを使って、極力外界からの音をシャットアウトしています。
    (ぺんぎん 女性20代 宮城 当事者)

  • No.5

    集中して作業している時に話しかけられると、気づかないことがあります。それでも子供はこちらが何をしていようが、話したい時にどんどん話しかけてくるので、集中が途切れるとイライラします。なので子供には、お母さんは集中したら他のことが聞こえなくなるから話しかけないでね、とか、今はこれをしているからちょっと待ってねと説明しています。
    (カナ 女性40代 山口 当事者)

  • No.4

    中学1年生の時から病院に通い、高校1年生の時にADHDだと診断されました。小さい頃から好きなものに対して過集中気味で、特に本が大好きだった私は、文字が見えなくなってやっと「暗くなっていたのか」と時間の経過に気づいていました。家族に声はかけられていたそうなのですが、全く気づいていませんでした。
    (ひなたぼっこ 女性10代 高知 当事者)

  • No.3

    過集中と注意散漫で仕事がはかどりません。最近になって、原因が発達障害特有の神経過敏にあることがわかりました。私の対処法は、絵や文字を書くなどの時、小指と薬指の間をくの字になるほど大きく開けることで、手の神経に意識をロックさせることです。理由はわかりませんが、人さし指の微細な震えが止まり、目の前のものに集中出来ます。それと腸活でデトックスすることも大変効果的かと思います。腸内環境と腎臓・尿管の排泄系が正常化されると癇癪を起こさなくなります。
    (絵描き3 男性30代 青森 当事者)

  • No.2

    ひとつの物事に夢中になると、疲れ果てるまで続けることがあり、翌日ぐったりしたりします。睡眠にも影響が出ることもあります。主治医には、決まった時間で物事を区切る様に言われていて、心掛けています。例えば、気になることや、嫌だと感じたことなどは、夕飯の後は考えない、などです。
    (ひじき 女性30代 東京都 当事者)

  • No.1

    過集中に入ると終わった時に虚脱が来るのが辛いので、なるべく入らないように、何事もやり過ぎないように気をつけて生活しています。過集中はガッと生産性を高める力があるので便利にも思えますが、自分の意思でコントロールできないのが辛いところです。主治医には、過集中に入らないようタイマーを使い、1日の予定を立て、何事もやり過ぎずに過ごすように、と指導されてきました。
    (ヨーグルト 女性30代 埼玉 当事者)

  • No.5

    軽度のASD、ADHDを持つ小1の息子がいます。ワーキングメモリーが極端に低く、視覚優位型の息子には、あらゆる場面でキッチンタイマーがとても役に立っています。何かするには、あと何分あるか目で見て分かる。これを導入してから、スムーズに切り替えが出来ていてとても役に立っています。
    (ちゃびん 女性30代 滋賀 当事者の家族・親族)

  • No.4

    ASDの子には、2つのことを同時にするときにはあらかじめ見通しを立てた約束をしています。朝食時、テレビとご飯を食べることの2つを行うとき、あらかじめ何時までに食べるかを決めさせ、できないときはペナルティかテレビを強制的に消すと約束します。それで本人が少しでも時間を気にしながらテレビもみてご飯も食べられるようにします。できないときもありますが、できたときはその都度よくほめています。
    (にこ 女性30代 宮城 当事者の家族・親族)

  • No.3

    何時間でも本を読んだり、工作をし続けたりするわが子。幼稚園や学校からの帰宅後は疲弊しきっています。それに小さな怪我が多いです。極端な偏食もあり、「何か普通と違うな」という感覚で子育てしていますが、学校など周囲に相談しても、「非常に優秀な子」という言葉で片付けられてしまいます。凸凹な発達へのサポートが必要です。
    (りりぃ 女性40代 福岡 当事者の家族・親族)

  • No.2

    チャイムも呼びかけも聞こえていないことがあります。家での遊びや勉強の時にタイマーを使って生活していました。タイマーがなったら終わりで、次の行動または休憩です。休憩したほうが自分もラク、と思ったようです。学校では、正面から何度も声をかけてもらうようお願いしました。クラスの子どもには先生から伝えてもらいました。
    (あっこ 女性40代 和歌山 当事者の家族・親族)

  • No.1

    小学生の息子。テレビ、ゲームを注意しなければ何時間でもやる。録画した番組で好きなものは何回も観る。気に入った言葉や歌やフレーズなど何回も繰り返して聴いたり、歌ったりする。当事者(息子本人)は結局のところ困っていないことも、集中して続けてしまうことに繋がっている様子。録画は何回か観たら削除、ゲームは隠す、テレビコンセントに鍵を付けるなどして対処しています。
    (じゅんまま 女性40代 東京都 当事者の家族・親族)

  • No.2

    1度集中してしまうと周りの音も聞こえなくなるくらいの集中力で物事に取り組んでしまいます。声を掛けても反応しないことが多いので視界に入るように手を振ったり、『おわり』などと書いたカードを出してくれると周りの声掛けに反応できます。
    (琴乃さん 男性20代 千葉 当事者)

  • No.1

    私はADDで、周りに対する注意力がなく、一点に集中してしまいがちです。道を歩いている時、他のものに気を取られている時に、不意にあった方に挨拶されていることに気づかず、スルーしてしまうことが多々あります。ADHDやADDがボーッとしてたり、挨拶や返事を返さない時は、気づいてないと思ってください。決して無視しているわけではありません。次会った時、普通に接してあげてください。
    (むみむみ 女性30代 東京都 当事者)